似非 ページ6
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たった3日間。
金曜までのその期間が
こんなに待ち遠しいとは…ー
「お疲れ様です」
頭を下げて退室しようとすると、
「お前今日化粧濃くない？」
ビョンベクヒョンが薄ら笑いを浮かべる。
「へえ、あんたもそんなの気づくの」
「そういうのちゃんと見てなきゃ
この仕事務まらないって。
なんだよ、男でもできたか？」
違うけど、こいつの言動は
なぜか私の癪に障るのだ
「…そんなとこ。じゃ」
同僚が言葉を返す前にさっさと外に出る。
こないだと同じ
駅のトイレで、クラブで
浮かない服装に着替える。
今日は行くクラブは決めてある
SNSで検索して、ここ数回の
出現場所を調べて予測したから。
「…変なの」
鏡に映る化粧の濃い自分を見て改めて思う。
やってることはまるで追っかけファン
私はこれまでアイドルやアーティストに
はまって追っかけたこともなければ、
ダンスに魅入られたこともない。
(なのになぜ)
彼に恋したわけでもない、
彼の普段の人格なんか知らないし
知ってるのはこないだの怖い一面だけ。
“吸い寄せられるように”なんて言い回しは
こういうときに使うべきなのか
だけど今日は彼に…ー
「あ、こないだのお姉さん！」
例のごとく座ってから踊る人を眺めていたら
前にカイのことを教えてくれた女の子がいた
「この前はどうも」
「今日も踊んないの？」
「うん。苦手なの」
「じゃあなんで…あ、
人を探してるって言ってたね」
「まあ…」
嘘は言っていない
「私はね、カイを見に来たの！」
笑うと涙袋のラメがキラキラ光る
「今日はここに来るの？」
「分かんない。けどそろそろ
ここじゃないかって噂があるから」
なるほど。
他にも山を張る人はいるわけか
それからはその女の子と
軽くお酒を飲みながら話した
彼女の名前はヨナ。
すぐに美容師をやめて
今はアルバイトをしてるって
「女ばっかりのとこだったんだけどね、
もう互いを落として貶しての職場だった」
「へえ」
「スタイリングがかぶっただの
指名の数だの、ネチネチしてたわ」
彼女は身振りも喋り方もサバサバしていて
そういう社会が合わなかったのが分かる
「じゃあ将来はどうするの？」
「ファッションの勉強がしたいの、
だから今お金を貯めてるところ」
笑顔で話す彼女を見て
自分にも夢があった頃を思い出す
「お姉さんは何の仕事してるの？」
「私は、」
そう言いかけたとき、騒がしかった
フロアが更に騒がしくなった
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
