非難 ページ45
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そんなはずないと言い聞かせようとしても
1日中頭にジョンインのことが付き纏った
あの時間に帰ってきたジョンイン
ブルゾンの、いつもはしない香水の香り
タクシーを降りたとこで記憶がなくなり
気がついたら線路で寝ていた同僚
そしてその同僚の香水は…ー
ただの偶然と言い切るのは難しい。
タクシーから降りた酔っ払いを
何らかの方法で眠らせ、
線路に寝そべらせた…
これは私の考えすぎなのだろうか。
(きっと考えすぎ)
「ただいま〜」
なるべく平静を装って部屋に入ると、
ジョンインはソファに腰かけて
ニュースを見ているところだった。
「腹減った」
こっちも見ずに飛んでくる声
「待ってて、何かつくるから。
…あのねジョンイン、
馬鹿みたいな話があってね」
テレビ画面に食い入っている彼に
向けてそのまま話し続ける
「昨日一緒に飲みに行った同僚、
気がついたら線路で寝てたんだって」
そこまで言うとやっとジョンインは口を開いた
「へえ。で、そいつ生きてんの？」
「うん、踏切の音に気づいて
ギリギリ大丈夫だったみたい」
「…運のいい奴だな」
心臓がうるさい、
訊いてはいけないと本能が知らせる
それでも私は言葉を続けた
「ジョンインゆうべどこ行ってたの？」
するとジョンインはため息を
ついた後ようやくこっちに顔を向けた
「もう分かってるんだろ？
遠回しな言い方せずにはっきり訊けよ、
“お前がやったんだろ”って。」
望んではいない答えに足元がすくむ
皮を剥いていた包丁を持つ手が震えて
指にサクッと痛みが走った
「え？何言ってるの、
どうしてジョンインがそんなこと」
それでもとぼけてみせる私は
どうするつもりなんだろう
「お前の同僚のビョンベクヒョンを
眠らせて線路に放り投げたのは俺だ。
ここまで言えば分かるか？」
指から滴る血がスローモーションみたいだ
そんなことを考えていないと
自分が駄目になる気がした。
「殺そうと、したの？」
「ただの暇潰しだよ。
そんなに強い薬品は嗅がせてないし
賭けみたいなもんだ、生きるか死ぬか」
「…ジョンインはどっちに賭けた？」
「分かりきったこと聞くなよ」
悪魔は、
それはそれは愉しそうに笑った。
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
