予兆 ページ40
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「何か悩みでもあるのか？」
会議が終わった後
ミンソク先輩に突然尋ねられた。
「え、どうしてですか？」
「最近表情が暗い気がする。それにさ…」
口ごもる先輩の視線の先には私の腕
(あの馬鹿…)
きっとビョンベッキョンが告げ口したんだ、
手首に暴力の痕があったこと。
「本当に何ともないですよ？
ほら、早く行きましょう」
実際、本当に何ともないのだ。
たしかにあの日ジョンインに
冷たい視線を向けられはしたものの、
次の日には彼は普通だったし、
むしろ嬉しいこともあった。
『ん』
先日、彼にぶしつけに差し出されたのは
ラッピングされた細長い箱。
『何これ』
『プレゼント』
『クリスマスにしては早すぎない？』
まだ12月になったばかりだし
誕生日が近いわけでもない。
『気分だよ気分』
『…ありがとう』
素直に嬉しくなって包装を解くと
箱の中にあったのは…ー
『…ジョンイン、あのさあ』
顔をしかめてジョンインを見ると
彼はいたずらっ子のように笑っている。
『私こんなの使わないけど』
箱の中の高そうな折り畳みナイフを
持って刃を出してみる。
『似合ってんじゃん』
『嬉しくない…まずなんでナイフ？』
『護身用』
『そんな危険な目に遭うこと、』
『あと俺が言うこと聞かないとき用』
笑って言ってるけど洒落にならない
というより、ジョンインはむしろ
そっち用に買ってくれた気がする。
『ありがとう』
何より彼が私に物を贈ってくれたこと
自体が純粋に嬉しかった。
「ただいま」
一応言ってみたけど返事はなく、
家にジョンインはいなかった
今日は火曜日だから、
“例の”どこかに泊まってくる日だ。
缶ビールを開けて、
去年話題になった映画を観ていると
途中で携帯電話が鳴った
「ビョンベッキョン…」
ディスプレイを見て出るか迷ったが
仕事のことだろうし通話ボタンを押す
「何？」
『もしもしくらい言えよ』
「用件は？」
『はー…ブレねえなあ。
明日飲み行こうって先輩が。』
「どうしてあんたが言ってくんの」
『さあ？言えって言われたんだよ』
ミンソク先輩のことだ
私を気遣ってるのがあからさまに
ならないように言わせたんだろう。
「分かった、行く。」
けどジョンインに怪しまれそうだな、
なんて思って思わず声を落とした
今日彼は帰ってこないのに。
「場所は？」
DVDはもう明日にしよう
そう思ってテレビの電源を切ると、
真っ黒な液晶に自分以外の影が映った
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
