不公平 ページ39
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「昼間っから物騒だな〜」
「うん…」
オートロックを解除した彼が
一瞬こっちを見た気がした
「知ってる奴？」
「ううん、同じ階ではないみたい。
それじゃ、迷惑かけたわね」
これ以上尋ねられないうちにと
車を降りてエントランスに入った。
玄関を開けるとすぐのところに
ジョンインは突っ立っていた。
「今日は早いんだな」
「わ、びっくりした…
その怪我どうしたの？」
頭を怪我しているらしく、
顔の右側に血が垂れており
前髪は額に貼り付いている。
「俺に恨みがある奴に殴らせてやったんだよ」
本当か冗談か分からないが
まるで慣れっこという表情。
「それより」
いきなり無表情になったから
思わず少し身構えた
「お前男つくるのはいいけど
家には絶対上げるなよ。
もしバレたら自分で処理しろ」
やっぱりさっき見ていたみたいだ
「さっきのは同僚」
そう答えるとさらに彼の目の色が変わった
「まさか俺を牢にぶち込むために
組んでるわけじゃないよな？」
そうだった、
どこまでも疑い深いのが彼だ。
「違うって。今日捜査中に倒れちゃって
病院いたから送ってもらっただけ」
それでもじっと見てくるので
袖を捲って点滴した痕を見せると、
ようやく背を向けて洗面所に行った
「さっきの奴名前は？」
水道の音とともに聞こえる彼の声。
「え、知る必要ある？」
「いいから」
「ビョンベッキョン…」
返事は返ってこなかった。
相変わらず一方的だ。
「ねえ」
血のついた顔を洗って戻ってきた
彼に思い切って問いかけてみる
「いつも火曜の夜は帰ってこないけど、
一体どこに行ってるの？」
昨夜だってそうだった、
絶対水曜の朝起きても彼はいない。
「ジョンインこそ、
恋人いるんじゃないの？」
言葉にしてみて、なんだか
重い女みたいで嫌になった
「……」
「また何も答えてくれないの？
いい加減フェアじゃないよ」
するとジョンインはクッと
乾いた笑いをこぼした。
「女がいて毎週足繁く通ってる…
って言えばいいわけ？
昨夜は痴話喧嘩して殴らせたって？」
「それならそれで、」
チッ
彼の舌打ちが聞こえて反射的に言葉を切った
「お前は俺の母親でも恋人でもない。
だからいちいち詮索してくるな」
とても冷たい目だった。
これ以上冷めた視線を向けられるのが怖くて
私はもう何も言い返せなかった。
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
