衝動 ページ36
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(今日休みでよかった…)
寝返りを打つとそこには
天使のようなカイ…ジョンインの寝顔
狂乱に満ちた悪魔とは真逆で、
あれは幻だったのかと思うくらい。
「なに見てんだよ」
いつの間にかジョンインは目を開けていた
「起きてたの？」
「前にも言っただろ、
俺は気配にすぐ気づけるって」
きっとこれは嘘ではないのが怖い
「あーすんごい体だるい。
それに傷が開いてる気がする」
彼は眉をしかめて伸びる
「あれだけ暴れればね…」
「…俺そんなにひどかった？」
まさか彼は記憶がないのだろうか
「この部屋を見れば分かるよ」
ジョンインはむくりと起き上がって
部屋を見渡すと困ったように笑った
「布団買い替えないとな」
「ねえ、何も覚えてないの？」
「んー…嫌な夢見て、
気がついたら目の前でお前が
化け物でも見るような顔してた」
ということは暴れたのは覚えていないのか
「…記憶が確かならお前の手
切っちゃった気がするんだけど」
そう言って私の手をすくい上げた
「ああ、忘れてたくらいだし平気」
「嘘つけ、痛いだろ？」
「いっ…たくないし」
笑いながら傷を押してくるもんだから
意地でも平気なフリをした
「俺しばらくはソファで寝るから」
「え、気にしないでよ」
「俺が気にする」
そう言うとジョンインは立ち上がって
下だけ履くと浴室に向かった
暴れた後の行為については何も触れなかった
さすがに記憶はあるんだろうが、
彼にとっては愛のある行為ではなく
それはただの“衝動”に過ぎないのだ。
もしくは、見えない敵への“復讐”。
彼は一体何を、誰を睨んでいたのかなんて
聞いてもきっと口を閉ざしたままだから
(…本当に、フェアじゃない)
こんなにも悲しい気持ちになるなんて、
私は彼のことをそんなに…ー
「好き」とかそんなかわいい言葉じゃない
「愛してる」なんて甘い言葉でもない
それよりもっと面倒なもの。
それを言葉にするのが怖くて、
中の羽毛が抜けてしまった布団を抱きしめた
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
