焦燥 ページ31
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カイはあの日からよく悪夢を見るようになった
そのたびにパニックになって、
少し落ち着いたら震える腕で
私をきつく抱きしめて眠る。
どんな夢を見ているのか
彼の頭の中を覗いてみたい気もするけど、
あのカイが取り乱すくらいなのだ
とんでもなく怖い夢に違いない。
「A」
あれ、カイどうして…
「おい、そろそろ起きないと
間に合わないんじゃないか？」
「……えっ、今何時？！」
「7時過ぎ」
どうやら私は二度寝していたらしい
まあいつも早めに行ってるだけだから
今日も遅刻はしなさそうだけど…
「俺のせいで眠れてないんだろ？」
「そんなことないって」
昨夜もカイはひどく取り乱して、
彼が寝付くまで私も眠れなかったのは事実だ
「それよりカイの方が寝れてないでしょ？」
「俺は慣れてるから大丈夫。
はあ…本当に悪いな」
そんな疲れきってクマができた顔で言われても
全然大丈夫なようには見えないけど。
「明日無理して踊らない方がいいよ」
「いや、むしろ踊りたいんだよ」
そう言って力なく笑う彼を置いて
仕事に行くのはとても気が引けた。
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「お前クマできてるけど」
化粧で隠した甲斐もなく、
出勤すると同僚にすぐ指摘された
「あっそ」
「おー怖い」
両手を上げてからかうように言う
ビョンベッキョンは今日も煩わしい。
デスクに置いてある資料を見ていると
ドアが音を立てて勢いよく開いた
「どうしたんすか先輩」
ミンソク先輩は息を切らしている
「例の運び屋に通じてる奴が捕まった」
その一言で一瞬目眩がした
パクチャニョル？
それとも他の人？
「それで、何か供述は…」
「これから聴取だ」
「私も行っていいですか？」
思わずそう口走っていた
「ああ、もちろんだ」
「俺も行きます」
冷や汗まで出てきて、
それでもなるべく平成を装って
私たちは取り調べ室に向かった。
部屋の前まで行くと看守が立っていて、
ちょうど今入室したところだという
「隣から見るぞ」
そうなるとミラーガラス越しだから、
万が一捕まったのがパクチャニョルでも
こないだのアヨンだと気づかれることはない。
ガチャッ
こんなに緊張した傍聴があっただろうか
「いかにも、って感じだな…」
同僚が鼻で笑った人物は
ガラスの向こうで捜査官と向かい合っていた
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
