依存 ページ26
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どうして金曜日は週に1日だけなんだろう。
2日や3日あったってどの日も
彼が踊るとは限らないんだけど
要するにそれくらい待ち遠しかった。
《□□駅です…ー》
こないだの如く、
いつもより濃い化粧を同僚に変な目で見られ、
今週も私はクラブに向かっている
『明日はどこで踊るの？』
昨夜ソファに寝そべるカイに聞くと、
彼は悪戯っぽい笑みを向けた
『知りたい？』
『うん』
『けど最初っから当たりが
分かってる賭けなんて面白くないだろ？』
『そんなことない』
『じゃあ肩揉んで。そしたら教える』
『…ああ、うん』
彼らしくないお願いに拍子抜けしつつ、
私は大人しく従って情報を得たのだ。
今回行くクラブは初めてのところ。
けたたましいほどの音楽、
きつい香水と煙草の混ざった匂い、
何かを忘れるように踊る人々…
その慣れない景色の中に
私は知っている人物を見つけた。
「あ、お姉さん！」
向こうも気づいたのか、
ヨナが駆け寄ってきた
「ヨナ、また会ったね」
最初にカイを教えてくれた彼女は
今日も涙袋がキラキラしている
「ねえ、カイ見に来たの？」
「あ、うん…来ればいいね」
「大丈夫、私運はあるの」
それまで話そう、と彼女は
私の手を引いて椅子に腰掛ける。
「お姉さんこないだ急に
帰っちゃったからびっくりした」
「あ〜ごめんね、用事思い出しちゃって」
「てっきりカイを追いかけたのかと」
「違う違う」
「前に追いかけた子の話もしたじゃない？
だから本当に心配したのよ」
ああ、そういえば以前彼を追った子を
それきり見かけなくなったって話してたな
それも今度カイに聞いてみよう…ー
「あ、それより聞いてよ！」
「何？」
「バイトしてるって前に言ったじゃん？
そしたらそこのチーフがさ、」
ヨナは眉をひそめて愚痴をこぼし始める。
この子は表情がコロコロ変わって飽きない
「それでね、辞めたいって言ったら…」
熱心に話していたヨナは突然口の動きを止めた
「どうし…」
「オッパ！」
彼女の視線は私の後ろに向けられていた
「おーヨナ！」
低い声に振り向くと、
そこには既視感のある…ー
「久しぶりじゃん、俺も座っていい？」
「うん、座って座って」
ヨナに促されて座ったその男は
私をまっすぐ見てにっこりした
「初めまして、チャニョルです」
そう名乗る目の前の人物は、
あの日廃工場で見たスーツの男だった
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
