普遍 ページ3
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また、金曜日がやってきた。
「お疲れ様です」
「あ。」
残業もないので早々に退室しようとすると
ミンソク先輩に呼び止められた
「今日の飲み会来ないのか？」
「あーすみません、今日はパスで」
手を合わせて謝ると近くにいた奴が鼻で笑う
「付き合いわりいな〜優等生は」
同僚のビョンベクヒョン、
私はこいつが大嫌いだ。
相変わらず不仲な私たちにあたふたする
ミンソク先輩に踵を返すと外に出た。
電車に乗って目的の駅で降りると
トイレでスーツから着替える
何にか、って…クラブで浮かない格好に。
こないだのように目的があるわけでもない。
だけどそれでも行こうとしているのは、
あの夢に出てきた悪魔のせいだ。
『金曜の夜になるとどこかのクラブに現れるの』
あの子の言い方からすると
出現するクラブは決まっていないらしい
だから生憎クラブ事情に詳しくない私は
適当なところに入るしかなかった。
けたたましい音楽、喋り声、奇声
酔った人、煙草の匂い…ー
やっぱり私はこういう場所は得意じゃない。
ただ座って適当にお酒を飲んで
ひたすらそのときを待ってるだけ
「お姉さん、踊らないの？」
知らない男に声をかけられても
ただただ無視して時が過ぎるのを待つ。
すると近くにいた女の子が
携帯を見て声を上げた
「え〜今日は駅前のとこだって〜」
「何が？」
「カイだよカイ」
「えっ、それ本当？」
「どこって？！」
あっという間にフロア中に噂が広まる
「急いで行けば間に合うんじゃね？」
「行こ行こ！」
なかには走って出て行く人たちもいて、
随分熱心なファンもいるものだと感心する。
(はずれたか…)
私は今持っているグラスを空にすると
結局踊ることなく外に出た。
金曜日ということもあって
夜の街はまだまだ騒がしい
キャバやホストクラブのキャッチが
必死に客引きするのを見て、
自分がこんなところにいるのが
改めて馬鹿馬鹿しく感じられる。
「…はあ」
だけどこのままではまた来週も
ここに足を運んでしまうことは
なんとなく分かっている
あの日以降も夢に見るくらい、
私はあの悪魔に魅せられているから。
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
