失墜 ページ13
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今日は日曜日だ
世間は休日、
しかし私たちはそうはいかない。
休日は不規則で、それでも
事件が起きれば呼び出されるし
捜査があればもちろん出勤。
現に今日は、○○港での
薬 物取引に張り込むことになっている
私が手回しをしてしまったから
骨折り損になってしまうんだけど…
「あ〜またヤクザかよ、こっわ」
夜の張り込みに向けた資料に目を通して
顔をしかめている同僚を見ていると
骨折り損もざまあみろと思う。
だけど、
「また焼肉連れて行ってやるから頑張れ、な？」
後輩を励ますミンソク先輩を見ていると
申し訳なさがふつふつと湧き上がってくる。
「Aも今度は参加しろよ？」
「あ、はい。予定が合えば」
「は、どうせ来ねえだろ」
ビョンベッキョンが小声で
ボソッと言ったのが聞こえる。
この同僚はいつもつっかかってくる
何かあればすぐ「女のくせに」、
試験で私より成績が悪かったことを
根に持って「これだから優等生は」とか。
こんなのは無視に限る
「ミンソク先輩、配置について
質問があるんですけど…」
私は夜の無意味な張り込みのために
いつも通り仕事に励んだ。
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当然だけど、
私たちは夜いくら待機していても
ヤクザも運び屋も怪しい人物も
現れることはなかった。
「どうなってんだよ」
「気が変わっちまったのか？」
他の刑事たちもピリピリしている。
けど隣にいるビョンベッキョンは
携帯でゲームを始める始末だ
「はーあ、これ情報漏れてんじゃねえの？」
普段はへらへらしている
同僚の一言に少し心臓が跳ねた
「…警察庁に限ってそんなことないでしょ」
「分かんねえよ？誰かスパイがいたりして」
ゲームの画面を見ながら歯を見せて笑う
冗談だと分かっているけど、
今の私には胃が痛くなるジョークだ。
「まさか。そんなドラマみたいなこと」
“私が漏らしたんだよ”と言ったら
職務をサボってへらへらしてるこの男は
どんな顔をするんだろうか…
もちろんそれは想像に留めておくけれども。
「撤収だって」
ミンソク先輩がそう伝えに来たのは
それから程なくしてのことだった。
「あーくっそ、無駄足踏ませやがって。
次は絶対牢屋にぶち込んでやるし」
前を行く先輩について行っていると、
さっきまでゲームの中の相手と
戦っていた奴がそんなことを言った。
(誰がさせるか)
私は心の中でほくそ笑んだ。
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かのか(プロフ) - す、スンゴイ面白い！ (2015年7月29日 16時) (
レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 続きが気になります！ (2015年7月24日 21時) (レス) id: 3f43380847 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん - 読んでるこっちが震えるほど面白いです（笑）更新待ってます！ (2015年7月21日 0時) (レス) id: 724eac6f67 (このIDを非表示/違反報告)
Tm(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます〜！最高です(ToT)/~~~ (2015年7月18日 16時) (レス) id: 3097d1d4b4 (このIDを非表示/違反報告)
りゅっちょん(プロフ) - すっ、凄すぎる★めちゃｺﾜｲ★でもハマります!!すごく好きです! (2015年7月18日 15時) (携帯から) (レス) id: 75eedf787c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺっぱー
| 作成日時：2015年6月7日 1時
