ﾟ.+°33ﾟ+.ﾟ ページ33
-You SIDE-
今日は珍しく船員が全員甲板に集まっていた。
普段は医務室にいるチョッパーやキッチンにいるはずのサンジさんでさえピリピリした雰囲気を纏わせながら甲板にて空を見上げている。
皆の視線の先には厚く、黒い雲に覆われた空。
所々で雷光と雷鳴が轟いている。
それは私たちに不穏を感じさせるには十分すぎた。
「全然分からない…！ログポースも定まらないの！！」
ナミちゃんが雷の中でも私たちに聞こえるように大声で叫んだ。
海図とログポースに忙しなく向き合っているのを見るに相当焦っているんだろう。
そんな声もかき消されそうなほどの大きな雷鳴は自分の耳元で鳴っているような感覚に陥らせた。
今にも雨が降りだしそうな空模様。
これから何かが起きる前兆に感じてならない。
不意だった。
遠くでコツンと小さな音が聞こえた気がした。
「今何か…」
「え？何も聞こえないぞ？」
ルフィはいつも通りの気の抜ける声色をしているが、気にしてなどいられない。
耳を澄ませて神経を集中させる。
コツン、コツンと少しずつ大きく、近づいてくる音。軽いものが船に当たるような…。
そして私がそれを視界に捉えたのとナミちゃんの声とドドドッという轟音が鳴ったのは同時だった。
「皆！早く船にはいって！雹よ！」
ずっと聞こえていたのは雹が船体に叩きつけられる音。
少しずつ近づいてくる音だったらしい。
すごい勢いで雹は辺り一体まで侵食したため皆急いで船内へ入ろうとしている。
「痛…」
勢いよく降ってくる雹は肌を穿つようだった。
ケガが完全に治りきっていない体には厳しく傷口に当たるとじくりと痛む。
私も船内へ続く扉へと急ぐが雹が船にぶつかる音の中に後ろで何かが倒れる音がした。
後ろを振り向くと、思った通り転んでいるチョッパー。
ブレーンポイントのチョッパーは酷く痛そうに涙目になっている。
…可愛い。
あまりにも場違いすぎることを考えてしまった。
放っておくわけにもいかずチョッパーに走り寄る。
「チョッパー、立てる？」
「A…！まだお前は怪我人なんだ！俺は良いから中に…」
「ハイハイ」
着ていた長袖のパーカーを脱ぎ、チョッパーに被せる。
直接肌に雹が当たるため非常に痛い。
けど我慢できないほどではないし、私もこれ以上怪我することも無いだろう。
傷つくほどの雹でも無い。
何より可愛いものを守るのは当然のはずですよね。
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のーた - 本当に最高でした……！！！サンジ君の不器用さだとかかっこ悪さまで含めて最高だと思わせてもらえる作品でした本当にたくさんキュンキュンさせてもらいましたありがとうございます！これからも応援しています！ (2020年4月4日 1時) (
レス) id: 4eebcdc34f (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！Twitterもフォローして下さってますよね？応援、とても励みになりました！不定期更新になったりもしますがこれからも応援よろしくお願いします (2020年1月15日 17時) (レス) id: e9f9a3443e (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れさまでした！最後のサンジくん、めっちゃかっこよくてキュンキュンしました！とても素敵な作品をありがとうございました！新作も読ませていただこうと思っているので無理せず頑張ってほしいです！！ (2020年1月15日 17時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - __ne_mU_さん» 返信遅れてしまって申し訳ございません！近々大幅更新をする予定なのでこんな作品ですがどうかこれからも応援よろしくお願いします (2019年12月7日 21時) (レス) id: f056f480ed (このIDを非表示/違反報告)
__ne_mU_(プロフ) - ほんとにほんとに素敵..これからも楽しみにしています (2019年11月4日 14時) (レス) id: 74b9a8fac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望 | 作成日時：2019年9月11日 18時
