ﾟ.+°14 ﾟ+.ﾟ ページ14
-Sanji SIDE-
割れ物を扱うように慎重に細部まで目を通し、時々油を差し込んだり汚れをふき取る様子は銃を大切に思うことがありありと伝わってくる。
俺はふと気になることがあり口を開いた。
「そういえば三丁とも全部手撃ちなんだね、えーと…オートマチック？じゃないんだ」
「え？あぁ、確かに自動拳銃もいいのかもしれませんけど私は断然この回転式、リボルバー派なんです」
「なんか理由とかあったり…？」
続けて問いを投げかけた後、俺はハッとした。
その質問をした後のAちゃんの表情が今にも消えてしまいそうな儚い表情をしていた。
「ごめっ！言いたくなかったら全然…」
「いえ、大した理由じゃないんですよ」
一つ貯めたあとゆっくりと言葉を紡ぎだした。
「私の両親がこのリボルバーの使い手だったんです」
「ご両親が？」
「はい、私の両親って割と有名な銃手だったんです」
死んじゃったけど、と彼女は続けていった。
俺はなんて言えばいいのかが分からなかった
これは聞いていいものなのか、それとも俺ではダメなのか。
そんな俺を見かねたのかAちゃんの目に焦りの色が浮かび慌てだした。
「そんな重い話じゃないんですよ！？そりゃあ戦いの世界に身を置いていれば一般よりも死亡確率があがるのなんて当たり前ですし！」
早口で言葉を述べていくのを見て俺は気を使わせてしまったな、と後悔した。
「…本当になんもないんです。私は両親に愛されている自覚もありましたしトラウマになってるわけでもないんです。たまに夢に見るだけで」
じゃあ、この前の夢見が悪かったというのは。
俺の言いたいことが伝わったのか再び口を開いた。
「目の前で撃たれたんです、親。そのとき最期に私にくれたのがこの一丁の拳銃でした。私はこれがあるおかげで前を向いていられますし、こんな話だって笑って話すことができます」
彼女の形の良い唇の端があがった。
それは無理しているようなものでは無くてひとまず安心する。
彼女の手にする一丁の拳銃。
それは他の二丁に比べて古い型のようだし傷も多い。
でも洗練された雰囲気のようなものが銃にまとわりついていた。手入れも行き届いている。
まるで彼女そのものを映しているようなそれに目を見張った。
「この話はあまり人にはしないんです。サンジさんに特別、内緒ですよ？」
シー、と人差し指を口に当てながら笑顔を浮かべる彼女はいつもよりも大人びていた。
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のーた - 本当に最高でした……！！！サンジ君の不器用さだとかかっこ悪さまで含めて最高だと思わせてもらえる作品でした本当にたくさんキュンキュンさせてもらいましたありがとうございます！これからも応援しています！ (2020年4月4日 1時) (
レス) id: 4eebcdc34f (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！Twitterもフォローして下さってますよね？応援、とても励みになりました！不定期更新になったりもしますがこれからも応援よろしくお願いします (2020年1月15日 17時) (レス) id: e9f9a3443e (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れさまでした！最後のサンジくん、めっちゃかっこよくてキュンキュンしました！とても素敵な作品をありがとうございました！新作も読ませていただこうと思っているので無理せず頑張ってほしいです！！ (2020年1月15日 17時) (レス) id: ed90e02b61 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - __ne_mU_さん» 返信遅れてしまって申し訳ございません！近々大幅更新をする予定なのでこんな作品ですがどうかこれからも応援よろしくお願いします (2019年12月7日 21時) (レス) id: f056f480ed (このIDを非表示/違反報告)
__ne_mU_(プロフ) - ほんとにほんとに素敵..これからも楽しみにしています (2019年11月4日 14時) (レス) id: 74b9a8fac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：望 | 作成日時：2019年9月11日 18時
