偽物の笑顔が知っている

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「お前が壊したんだ」

「がっかりだよ」

「酷い奴だな」


違う

私そんな事してない


「ほら、だから言ったでしょ？」

「貴女はKZに相応しくない」


そんな事ない

みんな私の事を仲間だって言ってくれた


「お前なんか仲間じゃない」

「二度と近づくな」


やめて、そんな事言わないで

やめて

やめて

お願い

私を見捨てないで

お願い

お願い…



「消えてしまえ」



……嘘つき


仲間だって言ったじゃない


私頑張ったよ？


何がいけなかったの？


どうして、私なの？


全部嘘だったの？


あの日、一緒に事件を解決したのも

あの日、みんなで笑いあったのも



全部




あぁ…こんな思いをするくらいなら出会わなければよかった


「協力してくれ」と言われたあの日断ってしまえばよかった


そうすれば、「KZ」だからと言う理由で辛い思いをする必要なかった


あの教室に行った日、話さなければよかった


あの時、そのまま通り過ぎればよかった


あの時、握られた手を振り解けばよかった


あの時、出会わなければ…


「他人」でいられたのに…



「バッ！」



零「はぁ…はぁ…はぁ…」

夢…

嫌な夢ね…


零「今更になって夢を見るなんて…」


(「他人」でいられたのに…か)


そうね、他人でいたかった


関係ない…無縁の人でありたかった


でもそれは昔の私の考え



今は「あの人達」に感謝してる


だってあの人達の「お陰」だもの


私が私で「なくなったのは」


そのお陰で何も感じる必要がなくなった


感じる必要がなくなった事で「新しい私」を作れた

今の私なら、何にも負けない




別に誰か恨んでなどはいない

復讐心もない




今の私にあるのは…



絶対に負けないと言う「自信」と


私をこんな風にしてくれたあの人達への「感謝」と


積み上げた知識と経験だけ




零「ふふっ…ありがとう」



ありがとう




私を





零「こんな風にしてくれて」




こんな風にさせてくれて





とっても感謝してる







ありがとう







お陰で私








もう誰にも頼る必要がなくなりました








弱い私を捨てる機会をくれてありがとう








そのお礼に









貴方達が待ち望んでいる人物を









少しだけ演じてあげる









だからその代わり







私の邪魔をしないでね？









嘘つき探偵さん達

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