愛おしい日々 (ページ4)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:33,335 hit

4 ページ4

「保育園は？」

俺を潤んだ目で見つめ、小さく手話で尋ねてきた和也。最近頑張って通えてたからお休みは寂しいんやろな。

「今日はお休み。和、お熱もあるしコンコン出てしんどいやろ？」

そんなやり取りをしとるうちにピンポーンとチャイムが鳴った。出るとやっぱり大吾やった。

俺の弟の大吾は作家をしとるから、和が体調を崩しとるけど俺が会社に行かなあかん時はいつも見てもらっとる。

「もし熱上がって苦しそうにしてたら酸素吸入させたげて、で病院連れて行ってもらってええ？ちょっと喘息気味やからまた発作でるかも、ごめんな」

大吾に抱っこされた和也は泣きながらパパーと手を伸ばしてくる。

「和、泣いたらお胸ドキドキして苦しくなってまうから泣かんの。お昼過ぎには帰ってくるからな」

和也が心配でたまらんけど俺は急いで家を出て、会社に向かった。

会社に着いて、午前で何とかやらなあかんことを全部終わらせなあかんから夢中で仕事に取り組んだ。

何度もスマホを見ては大吾から何か連絡が来てへんかチェックしてまう。

あらかた仕事が片づき、スマホを見ると大吾からメッセージが来とって急いで開いた。

『ちょっと呼吸苦しそうで酸素吸入してるんやけどSpO2なかなか上がらんから病院連れていくな』

俺はそれを見て、急いで上司に事情を説明し病院へ向かった。