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こんなこと、あって良いの?


それが最初に思ったことだった。


願っても無い誘いだから断る理由もない。


けど……


「私、まだ高1で……大丈夫ですか?」


彼は落ち着いていて


私より年上に見えたからそう聞いた。


「おん……ええよ。


俺も高1、……みたいなもんやから」


その言葉は意味あり気だったけれど、


聞いて欲しくないことかもしれないから


それ以上は尋ねなかった。


「数1なんやけど、ここ分かる?」


彼が聞いてきたのは数学で、


さっきは物理をやっていたよな……と思って


隣の椅子に開けたままになっていた彼の


リュックを覗けば、ほとんど全科目の参考書が


整然と収められていた。


「それは、えっと……絶対値の中身で


場合分けしてからグラフを描くんですけど……」


そう言うと、彼は可笑しそうに吹き出した。


「敬語やめてや、先生」


そう言われた時、ああ……私はここでも


「先生」なんだ、と思った。


彼と会うのは2度目だし、こうして一緒に


勉強出来るだけでも幸せだけど。


それでも彼にとって私は「先生」であって


恋愛感情の対象ではないんだな、


と思うとなんだか悲しかった。

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夜木(プロフ) - れんまるさん» ありがとうございます。愛・感謝です笑 (2019年3月2日 12時) (レス) id: bbfe081cd6 (このIDを非表示/違反報告)
れんまる(プロフ) - 更新お疲れ様です!夜木さんの作品好きで全部読ませていただきました(^^)今後の展開が楽しみです。これからも読ませていただきます! (2019年3月2日 12時) (レス) id: 2dddd4dbd5 (このIDを非表示/違反報告)
夜木(プロフ) - あんぱんまんさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2019年3月1日 21時) (レス) id: bbfe081cd6 (このIDを非表示/違反報告)
あんぱんまん - 早く続きが読みたいです! (2019年3月1日 21時) (レス) id: c8796e2e4b (このIDを非表示/違反報告)
rainbow(プロフ) - 頑張ってください!! (2019年2月28日 0時) (レス) id: 0b385c0c45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜木 | 作成日時:2019年2月27日 17時

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