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「なぁ、Aってプレーンなんやな」
20時を少し回った頃、疲れてきたのか
少し眠そうな声で廉がそう言ってきた。
「え……プレーン？」
「平野やから。平野やろ？」
最初は「ひらの」、次は「へいや」と呼んで
ふふふ、と可笑しそうに笑う廉は
バイトと勉強の疲れで変なテンションらしい。
「そんな面白くないけど……
それなら廉は、long shallowsじゃん」
「冷たいな、プレーンのくせに？」
「もういいから、続きやりなよ」
「まじで疲れたもん、俺。眠いわぁ」
そう言った廉はこてん、
と私の左肩に頭を預けてきた。
ちょっとドキッとする。
「もう……書けないからやめて」
そう言いながらもはっきりと感じる廉の体温に
頰が熱くなっていくのが分かる。
「A右利きやからええやん……
……あ、Aやなくてプレーンな……」
そう言う廉の声はもうとろとろしていて
すぐにすやすやと寝息を立て始めた。
肩を動かさないで視線だけ彼の方へ向けると
色素の薄いどこかミステリアスな瞳が閉じられた
寝顔はいつもよりいくぶんかあどけなくて
かわいらしかった。
起こすのもかわいそうになって、結局私は
肩に廉を乗せたままノートを取っていた。
「何リア充かましとんねん、爆発しろや！」
閉店の準備に来た重岡さんにバチン、と
背中を叩かれた廉はようやく起きる。
「よう寝たわぁ……平らな肩でええ枕やな。
……プレーンだけに」
廉はよっぽど気に入ったのか、
自分で言ってからふふふと笑った。
「お前、それあんまおもろないからやめや。
関西人の恥やで」
重岡さんにもう1度背中を叩かれた廉は
「辛辣っす」と苦笑している。
やっぱり2人は関西の出身なのだと改めて知り、
どういう経緯で東京に来たのか少し気になった。
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夜木(プロフ) - れんまるさん» ありがとうございます。愛・感謝です笑 (2019年3月2日 12時) (
レス) id: bbfe081cd6 (このIDを非表示/違反報告)
れんまる(プロフ) - 更新お疲れ様です！夜木さんの作品好きで全部読ませていただきました(^^)今後の展開が楽しみです。これからも読ませていただきます！ (2019年3月2日 12時) (レス) id: 2dddd4dbd5 (このIDを非表示/違反報告)
夜木(プロフ) - あんぱんまんさん» ありがとうございます。頑張ります。 (2019年3月1日 21時) (レス) id: bbfe081cd6 (このIDを非表示/違反報告)
あんぱんまん - 早く続きが読みたいです！ (2019年3月1日 21時) (レス) id: c8796e2e4b (このIDを非表示/違反報告)
rainbow(プロフ) - 頑張ってください！！ (2019年2月28日 0時) (レス) id: 0b385c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜木 | 作成日時：2019年2月27日 17時
