箱入り娘と怪盗の恋物語 【怪盗ジョーカー】

とりあえず一見落着(?) ページ8

ジョーカー「皆無事みたいだしもう帰るかハチ。」

貴「え、もう帰るの?」

なんか思っていたよりいい怪盗だったのでもうちょっとだけ一緒に話したかったんだけどな…


メイド「助けてくださったお礼に食事なんか一緒にしたいと思ったんですがいかがなさいます?」


貴「そうだよ、助けてもらってお礼なしなんてなんだか気が引けるもん。」


ジョーカー「気持ちだけでもありがたいよ。けど俺たち次の宝を盗みに行かなきゃなんないから急いでるんだ。悪いな。」


貴「そっか、なら仕方ないね…」

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外。スカイジョーカー前。

ジョーカー「じゃあ、俺は帰るな。あ、お前の名前聞いてなかったな。なんてんだ名前?」

貴「A・マシェリよ。」


ジョーカー「Aか。じゃあなA！」

貴「待って。なんでわざわざあたしを助けてくれたの?」


ジョーカー「え?なんで助けてたかって?それは…コイツを狙ってたからさ！」

ジョーカーはあたしが持っていたはずのエメラルドの指輪を出した。

貴「え?なんで貴方が持ってるの?」


しかし、あたしの指にはきちんと指輪があった。
だが…

次の瞬間指輪は膨らみ出し、パチンと音がなり割れた。

なるほど、そういうことか…


ってえー！


ジョーカー「オルボワールA！」


貴「待ちなさい！ジョーカー」


しかし、ジョーカーはすぐスカイジョーカーに乗るなりさっさと空へ飛んでいってしまった…



貴「しかし、不思議な怪盗だったな…」


空へと消えるスカイジョーカーを見ながらあたしはそう呟いた。


そして同時にあたしはこう悟った。


指輪だけでなく、気付かぬ間にあたしのハートまで盗まれていた事を…

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