箱入り娘と怪盗の恋物語 【怪盗ジョーカー】

許さない ページ21

それなのに僕は一体なんてミスをおかしてしまったんだ…

------
ついに結婚式の日。

新郎になる僕はこれまでにない緊張をしていた。


準備の裏側であんな騒ぎがあったと知らずに…

----
なかなか結婚式の準備が終わらなく、僕はお手伝いのサヘルさんに事情を聞きに新郎控え室から出ていった。

しばらくするとサヘルさんがいた。

結婚式だと言うのにサヘルさんの顔色がものすごく青いと思うのは気のせいだろうか?

………いや、気のせいではなかった。


つぎの瞬間、サヘルさんの口からは思いがけない一言が…

サヘル｢お嬢様がいなくなりました…｣


…え?

僕は最初訳が分からなかった。

何かの冗談だろうと思った。

しかし、サヘルさんの持っているカードらしきものをみた途端、その考えは変わった…


エリス｢そのカードみたいなのは何なんです?｣

サヘル｢あ、これは怪盗ジョーカーからの挑戦状です。なんかマシェリ家とラズリー家の最高級の宝を盗むそうですね。まあ結局現れなかったからちょっとしたイタズラでしょう。
全く、こんな大変な時に…｣


エリス｢最高級の宝とは?｣

サヘル｢いやあ、それがあたしにも全くわからなくて。｣

僕にも分からない。マシェリ家とラズリー家の宝って?


だいたい昨日出会ったばかりなんだからお互いで守ってる宝なんてないし…


いやまて?

マシェリ家とラズリー家…

僕は、不確かだけどそれが何となく分かった気がした。

そして同時に一気に血の気がザーッとひいた…


-----
僕は新婦控え室、さっきAのいた部屋へ急いだ。


そこには、一枚のトランプが落ちていた。

世界の宝を盗賊や怪盗から守っている僕には一瞬でそのトランプの持ち主が分かった



…ジョーカーのものだ。

やっぱり…


今日結婚してAは苗字がマシェリからラズリーに変わる。

つまり、マシェリ家とラズリー家の最高級の宝…

誰よりも美しい女性、Aだ…


ジョーカーはきっとAとエメラルドの指輪の秘密を知っているんだ…


そして、きっとAを利用して…


僕は次の瞬間怒りを覚えた…

Aをジョーカーの好きにはさせない!

そして、僕は今からAをジョーカーから危険を冒してまでも救う決心をした。

ハプニングお寝坊→←そのころ…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す