joKer 2

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「…ふふ、うっそー」
『は？』
「まだ痛いけど、押さえ込むほどでもねーよ。ん？心配してくれた？ふふふ」
『殴る』
「ごめんって！！」


あははって笑う北山を見て、つい口元が緩む。今までの緊張が少し解けたみたい。


「ま、Aは何も気にすんな。むしろAのおかげだよ今日まで全部」
『……それはない』
「どうしてそう思うの？」
『…むしろ私のせいかもしれない。KINGは快楽殺人者だからね、私や皆が苦しんで死ぬ姿が見たいんだよ。…だからエースも、あんな残酷な死に方…』
「…愛とAの大切な人、まさか同一人物だとはね」

そうだね、と呟く。


『でもね、好きな人に殺してもらえたんだもん。私が聞いた爆死より…幸せな死に方だったと思うな』
「…そうだな」


エースは当時、私とジャックを大切にしてくれていた。でも私が居ないと死んじゃう子達が居るのって言って、あまり屋敷に顔を出さなくなった。悲しかったし、ジャックは捨てられたなんて言ってたけど…なんか、うん。

エースは結果、私に大切な人達を残してくれたし。我慢するよ！ってエースに言ったの正解だったな。



「で、これから先どうするの？」

北山は瓦礫の中から使えそうな鉄パイプを拾い上げる。


『北山を助けるって宮田に言ったのに連絡取れなくなっちゃったのよね。だから北山は家に帰って無事なの報告してくれる？』
「嫌だ」
『何が嫌だ、よ。命の恩人になんてこと言うの。黙って家に帰って！私宮田と約束したの』
「宮田だけ？」
『…まあ』
「ふーん。まあいいや。とりあえず俺は帰らねーぞ」

ふんっ！と言いながら、鉄パイプをフルスイングする北山。


『帰って！これじゃあ宮田に向ける顔がない』
「何で？俺とAでKING倒せば良いんだろ？その後帰ればいいじゃん」
『…北山は足手纏いだから帰って』
「え〜？さっき2人でパンプキン倒したのに？俺足手纏いだった？？」
『……』
「…はあ、ったく。相変わらず分かりやすいなAは」


あいつら馬鹿なんじゃねーのって笑う。



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