48 千賀side 過去 ページ49
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『…時間がないの、お願い……ころして、』
「嫌だ、愛を殺すなんて出来ない！！」
『…高嗣、私を殺さないと…皆も巻き込んじゃうのよ、』
「いいよ！愛を殺すくらいなら、皆で死ぬ！」
「そうだよ、俺らも死ぬよ」
ニカも横尾さんも殺せないと叫んだ。
「俺も…愛さんと死ぬよ、」
「おれも、」
玉も宮田もそう言った。
「俺も一緒に、」
「…ああ」
『…何言ってんの、…嫌よそんなの、嫌！』
俺もミツも賛成した。
愛さんが苦しそうに掠れた声で嫌だと言う。
あと3分。
『…嫌よ、お願い、ころして、！』
最期なのに愛さんに触れられない。
少しでも長く一緒に居るには、離れて死ぬしかなかった。
「愛、俺らは愛が居ないと…無理だよ、笑えない。生きてけないよ」
ミツが言った。泣きながら。
泣いてるところなんて、今更だけど、初めて見た。
死ぬと分かれば俺らは冷静で、愛さんを囲むように離れて座った。愛さんは嫌だと叫び続けたが、最後に座ったガヤが、愛、と名前を呼んだら、…分かった、と言って静かになった。
「俺のこと、最初に拾ってくれたよな。誰だババア、とか言って殴られたの、忘れねーよ」
『…ふふ、あったねそんなこと』
笑って、ミツが話し始めた。歳はそんなに変わらねーのに、あの時ごめんな、って。
『…渉は悪い子、だったなあ』
「愛のこと、殺そうと思ってたくらいだしね」
『…んふふ、』
横尾さんは泣いた。愛さんも笑いながら泣いていた。
「…次は俺か、」
『…太輔は、いい子だったね、』
「言うこと聞けば殺されないと思ったからね」
懐かしいな、と笑うガヤ。
「玉と俺は、一緒に助けてもらった」
「売り飛ばされるところをね、」
『俊哉も裕太も、大きく育ったね…』
「…うん、ありがとう、愛さん」
玉がお礼を言った。いつも無口なのに。
愛さんは嬉しそうに、こちらこそ、と言った。
「次は俺！」
『…そうね、高嗣はお姉ちゃんと…居たね』
「姉貴は死んじゃったけど、姉貴はずっと愛に感謝してたよ…」
『……そっか』
ニカの姉は病気で助からなかった。でも最期まで愛さんは看病して、守ろうとしていた。
『…健永も、大きくなったね』
「…愛さんの、おかげ」
『もっと、我儘、言ってよかったのに』
「十分幸せだったよ」
本当に幸せ者だった。俺らは愛さんに拾われて、ここまで成長出来て。幸せ者だ。
あと1分。
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ナナシ(プロフ) - ななさん» やばかったですか！笑 ありがとうございます！テスト頑張って下さい！ (2021年11月26日 0時) (
レス) id: 18aa49fd4f (このIDを非表示/違反報告)
なな - やばかった！テストが明日で終わるので、これを読むため頑張ります笑 (2021年11月25日 18時) (レス) @page50 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
なな - はい！楽しみにしています！！！ (2021年11月24日 6時) (レス) @page45 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
ナナシ(プロフ) - ななさん» 大きく展開が動きました…これからどうなるか、楽しみにしていてください♪ (2021年11月23日 19時) (レス) id: 18aa49fd4f (このIDを非表示/違反報告)
なな - ちょっと泣きそうになりました、、、みっくんがどうなってしまうのか。。。 (2021年11月23日 14時) (レス) @page43 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナシ | 作成日時：2021年11月10日 0時
