26 ページ27
.
「皆に付けてるよ。インカムに仕込んであるだけ」
『…そう』
「それより東は危険だよ？」
『たかが2つ多いカメラのために、西側へ遠回りする程時間があるとは思えない』
「まあそうだけど」
『北山達は今どこにいるの？』
「え？」
『位置！GPS付けてるなら分かるでしょう？』
「ああ、えっと…地下2階だよ。階段降り終わったみたい」
『なら、尚更私が西から行っている時間はないわね』
「……気をつけてよね」
『はいはい』
ブチッと切られる。本当に北山達にGPS付けてるの？…うん、確認しよう。
『こちらA、北山？今どこ？』
「こちら北山、ああ、えっとな…ん？ちょっと待ってな…何？横尾さん…ああ」
『…何？』
「ああ、いや…えっと、今地下2階だよ。降りてちょっと歩いた所」
『…そう』
…玉森。横尾に連絡したな？
「ああ。Aは？潜入出来た？」
『ええ。東側から行こうと思って』
「東から？カメラ多いんだろ？」
『…やっぱり？危険かな？』
「あぶねーよ。ゆっくりでいいから西から来い」
『…分かった』
「ん、また後でな」
ばーか！西から行くもんか！何か怪しい…。
うん、東から行こう。…でもインカムにGPSが付いている以上、自由に動けない。捨てるにしても、ずっとこの位置に置いてあるのはおかしい。…いや気にしてられないか。
『…っしょ。ん〜〜ほい！！』
外して西の方に思いっきりぶん投げる。もうどうにでもなれ！
ガシャン！って音がなる。
多分壊れたはず！これで位置はバレない。大人しくしてようって決めたのに…ごめん、宮田。
.
監視カメラをなんとか潜り抜け、地下1階に移動。相変わらず暗い屋敷は雰囲気が悪い。
…それに富豪の屋敷にしては、だいぶ質素な気もする。地下だから？
少しずれた地下2階へと続く階段へ近づくと、横の部屋から少しの明かりが漏れていることに気づく。階段を過ぎて部屋の前でしゃがむ。
…男と女の声？
「…って言ったでしょ？」
「いや…まさか………とはなあ」
「でも、KINGの命令よ」
「ああ」
……KING。私の………
「仕方ないわ」
「俺らもいつか…」
「どうかしらね…結局皆、自分が可愛いのよ」
「…そうだな」
「とにかく────」
その名前………
ああ、早く殺さなきゃ。
『…こんばんは』
「ヒッ」
「え…？どうしてQueenがここに…？」
ドアは鈍い音を立てながらゆっくり開く。驚いた顔をした2人は、私の顔見知りだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 107人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナナシ(プロフ) - ななさん» やばかったですか！笑 ありがとうございます！テスト頑張って下さい！ (2021年11月26日 0時) (
レス) id: 18aa49fd4f (このIDを非表示/違反報告)
なな - やばかった！テストが明日で終わるので、これを読むため頑張ります笑 (2021年11月25日 18時) (レス) @page50 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
なな - はい！楽しみにしています！！！ (2021年11月24日 6時) (レス) @page45 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
ナナシ(プロフ) - ななさん» 大きく展開が動きました…これからどうなるか、楽しみにしていてください♪ (2021年11月23日 19時) (レス) id: 18aa49fd4f (このIDを非表示/違反報告)
なな - ちょっと泣きそうになりました、、、みっくんがどうなってしまうのか。。。 (2021年11月23日 14時) (レス) @page43 id: 098f1a119e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナナシ | 作成日時：2021年11月10日 0時
