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小瀧side




藤「おい!誰かお嬢様と一緒におるか!?」





イヤホンから流星の切羽詰まった声が聞こえて仕事をしていた手が止まる。





何事かとみんな一斉に返事するが、誰一人Aといる人はいない。もちろん俺だって。






中「流星、どうしたん?」





流星を落ち着かせるように淳太が優しく問いかける。しばらくして流星が答えた。






藤「お嬢様が、いなくなった。」






………は?いなくなったって?






藤「とりあえずみんな護衛室に来てくれへん?」






緊急事態に護衛室まで走る。





俺がついた頃には真顔のみんながすでに集まっていた。





中に入って監視カメラの映像を全部確認するが、中庭にいたはずのAの姿はどこにも映っていない。






中「念のために手の空いてる人たちに屋敷の中を探してもらおう。俺らは不審な人物がおらんかどうか探すで。」





俺らで屋敷の中を探さないという事は屋敷にAがいるという可能性は低いのだろう。





しかし、いくらなんでも警備員がいるこの屋敷に出入りするのはそう簡単じゃない。





そして監視カメラに犯人が全く映り込んでいない事を考えると、この屋敷に関わりがある人の可能性が高い。





一体誰が…………






そう考えていると今まで黙っていたしげが口を開いた。






重「………流星、GPSで調べてや」






……GPS?そんな物Aがつけてたっけ?






みんなもぽかんとしている。





濱「どういう事や?」






重「最初にお嬢様が社長に襲われた時に証拠になる用にお嬢様のロケットにボイスレコーダーをつけといたんや。そこにGPSも………」






桐「それ、お嬢様は知ってるん?」






照史の問いに首を横に振るしげ。許可無しでやったらあかんやろ………






中「まぁ、今は緊急事態やから………とりあえずそれで場所を確定しようや。」






淳太が上手いことまとめて、流星が位置情報を確認し始めた………その時、しげのスマホから着信音が聞こえてきた。

.→←恐怖の時間



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作者名:杏樹 | 作成日時:2019年2月15日 17時

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