お嬢様と執事～3～ (ページ6)

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恐怖の時間ページ6

Aside

「ん……………」

目を覚ますとベッドに寝かされ身体の自由が奪われていた。手足は縛られてその紐はベッドの柵に括り付けられている。動かしてみたけれど腰が僅かに浮くくらいしか動かない。

諦めて部屋を見渡す。私が寝かされているベッドと机と椅子、さらにダンボールが二、三箱ほどしか置かれていなく、生活感がなかった。

『あれ？目覚めたんだ～』

突然頭上から声が聞こえてきた。その声の主は………

「副社長………」

『ははっ、覚えてたんですね～光栄ですよ。』

口では笑ってるけれど目は全然笑ってなくて、何を考えてるのか全く読めない。

「こんな事して………どうなるか分かってるんですか？」

副社長は会社の不正隠蔽の件で一時拘束されていた。今でこそ釈放されているが、判決を待っている最中のはず。

『どうなったっていいよ。目的さえ達成できれば、ね？』

「……はぁっ、目的？」

さっきから身体がなぜか熱くなってきて、息が切れる。

そんな様子の私を見て、副社長はニヤリと笑った。