意外な関係性 ページ36
Aside
智洋に手伝ってもらってなんとか大毅のお父さんが来る前に準備を終わらせることができた。
出迎えるために玄関に行くとみんな真剣な面持ちで並んでいた。
中「いいですか、お嬢様。今まで礼儀作法は私が責任を持って教えてきました。それを思い出して行動してくださいね。」
毎日のように淳太から教わった礼儀作法はもう身体に叩き込まれている。本当に使う時が来るとは思ってなかったけれど、気を抜かなければなんとかなりそうだ。
やがてそれらしき車が玄関の前に止まった。
崇裕がすかさず車のドアを開けに行ってみんなは私の後ろに一列に並んだ。ただ大毅だけは私のすぐ後ろについた。それだけですごく心強い。
車の中から出てきた会長は大毅とはそんなに似ていない感じがする。
『やあ、Aちゃん。初めましてだね。』
しかし、気さくな感じは大毅そっくりだ。
「初めまして、重岡会長。お目にかかれて光栄です。」
落ち着いて、落ち着いて。相手の目をはっきりと見て、遅すぎず、速すぎず、聞き取りやすい速度と声量で。
淳太のレッスンに忠実に従って挨拶をした。
『そんなに堅苦しくなくて構わないよ。』
そう言ってくれるほど優しい人だった。会長を応接室に通して智洋がお茶を出してくれた。
「今日はどのようなご用件で……」
『うん、そうだね。はっきり言うと君のお父さんの会社をうちの会社に吸収する形で合併したいんだ。今日はその了承をもらうために来たんだ。』
吸収？合併？会社の事は全然わからなくて脳内にハテナが浮かぶ。
そんな私の様子を察したのか会長は驚いた様子だった。
『今会社を動かしてるのはAちゃんじゃないのか？』
私がそんな事出来るわけない。どっからそんな風になったんだろう。
『辞めた副社長に聞いたら会社の権利はAちゃんが握っていると聞いたから……』
後ろでみんなが動揺しているのがわかる。みんなは知っていたのだろうか……
『Aちゃんじゃないなら誰が会社を動かしているんだ？』
すると数秒の時間があってからその答えは出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 529人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
杏樹(プロフ) - ひぃさん» ありがとうございます(＞人＜;)亀更新ですがこれからもよろしくお願いします！ (2019年1月7日 13時) (
レス) id: ca6c40f50d (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - この作品大好きです。更新頑張って下さい!! (2019年1月6日 11時) (レス) id: 6e1b6406da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：杏樹 | 作成日時：2019年1月2日 22時
