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吹っ切れた筈なのに。
また炎上するのではないかと恐れて無意識に胸のゼッケンを握ってしまう。
そんな私を他所に秀太がウキウキと胡座をかいた足をバタつかせる。
「いいじゃん！女将軍と忠実な部下っぽくて」
「だめ？」
『…とりあえずヒチョさん達に相談してみようか』
−−
「いいじゃんいいじゃん」
いいらしい。秀太くんは自分の推した意見が通った事に嬉しそう。
1位になれるのなら炎上の1つや2つ安いものだ。彼の笑顔を見てそう自分に言い聞かせた。
「はいっ！」
『はい、大澤駿弥くん』
「拓実くんにだけAちゃんと公開イチャイチャできるのは狡いので大澤にもAちゃんとの見せ場がほしいですっ」
『異議あり』
間髪入れず異議を唱えた私に、アハハハ、と手を叩いて笑う蓮くん。ヒチョさんは小さく溜息を溢す。
「うーん、そんな余裕は無いなぁ」
『はらね。諦めて練習中にイチャイチャしよ？』
「ほ、ほんと?!」
「それはそれで問題じゃない？」
「綾ちゃん！それはダメ！」
「あっ」
ここまで静観していた蓮くんが閃いたと言わんばかりに表情が明るくなる。
『ん？』
「いや、拓実が逆に綾ちゃんにちゅーされるのはどう？意外性ない？」
「…それもいいね！見てみたい！」
「いいなぁ」
「二人はいい？」
『私はいいよ』
「…皆が言うなら」
私と拓実くんの位置を逆にして一通りやってみる。最終的に蓮くんの意見に決定。
私としてはされるよりする方がやりやすいから良かった。
−−−
眠たい。
ここにきて合宿の疲れが溜まってきたのか欠伸がこぼれる。
広場のソファーに座り舟を漕いでいると弾力性のあるものに側頭部が当たった。
『？』
「お疲れさま」
『…奨くん？あ、ごめん』
どうやら奨くんの上腕に頭をぶつけたみたい。
『奨くんの筋肉も中々だね』
「誠には負けるけどね」
『誠くんは誠くん。奨くんは奨くんだからモーマンタイ』
「…A、疲れてるね笑」
眠すぎて脳も働いていないみたい。瞼も重くて瞬きの回数が多くなってきた。
「ほら、少し休んだら？肩貸すよ？」
『…ありがと』
奨くんの後ろに後光が見えるような。頭を撫でてくれる奨くんの言葉に甘える事に。私はゆっくり、目を閉じた。
他人の肩って何でこんなに良い枕になるんだろうね。
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ま(プロフ) - タピオカまるさん» はじめまして^^そう言っていただけて光栄です。コメントありがとうございました。 (2020年11月29日 10時) (
レス) id: 765977c624 (このIDを非表示/違反報告)
タピオカまる - 主人公ちゃんと練習生達の絡みがおもしろいです。更新待ってます。 (2020年11月28日 23時) (レス) id: de1f768db0 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - こんばんは^^コメントありがとうございます。期待に添えられるか分かりませんが、待っていただけると嬉しいです。 (2020年10月8日 22時) (レス) id: f485132e2c (このIDを非表示/違反報告)
ななし - こんばんは。前の話からずっと読んでます！これからどうなっていくのかワクワクです。頑張ってください。 (2020年10月8日 19時) (レス) id: 813b41aa33 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - amさん» こんにちは。嬉しいお言葉ありがとうございます！なるべく毎日更新できるように頑張っていきます。 (2020年10月3日 15時) (レス) id: 765977c624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ま | 作成日時：2020年9月30日 0時
