【ハイキュー!!】月島の双子の弟は青葉城西でバレーの楽しさを知る

IHスタート ページ30

学校も夏休みに入りいよいよ3年生たちにとっては最後のIHが始まった。


俺らはA区画(ブロック)だ。


同じ区画には烏野がいる。


今日は初戦に行われる烏野対常波の試合を全員で見に行く。


会場に着いたところでふと周りを見渡すと及川さんの姿がなかった。




入「及川どうした？」




監督が近くにいた矢巾さんに聞く。




矢「え"、えーっと……」



溝「なんだ」



矢「外で…他校の女子に捕まってます」




あー……。




入「…岩泉」



岩「ハイ」




岩泉さんは全て察したような顔をして及川さんを呼びに行った。


少しして後頭部を抑えた及川さんと岩泉さんが帰ってきて俺らは席に移動する。




？「あっ！！らっきょヘッド！！！」




コートの中から声が聞こえその方を見ると烏野のチビMBがこっちを見ていた。


どうやらそいつが叫んだようだ。



…それにしてもらっきょヘッドって。




金「らっきょヘッドってなんだ？」



国「お前以外に誰がいる」



金「はぁ！？」




英は吹き出して笑った。




及「やっほー！トビオちゃんチビちゃん、元気に変人コンビやってるー？」



？「大王様っ…！」




大王様…？




及「あれっ、リベロがいるねぇ。練習試合のときはいなかったのに…」



岩「なんかデカい奴も増えてんなぁ…」




先輩2人の言葉が気になり目を凝らしてコートを覗くと何人か人が増えていた。




入「おや…」



溝「それと…新しい指導者……ですかね」



入「新しい選手に指導者か……どんな風に変わったかな…烏野は」




するとWU終了の笛が鳴ったので俺らも席につく。




花「なぁそこで固まってる1年3人」




後ろの席から花巻さんが話しかけてきた。




国月「『はい』」



金「何すかっ？」



花「どこが上がって来てほしい？」



金「…やっぱ、烏野と再戦したいです！」



『俺も…リベンジしたいです』



国「…俺もです」



花「俺も一緒。良かったわ、お前らもそう思っててくれて」




そう言って笑う花巻さんの顔はいつも俺らに絡んでくるときの悪巧みをするような感じは一切なく、どこが柔らかい雰囲気を纏っていた。




『……はい』




思わず声が詰まる。




「整列ーッ！！」




選手がコート上に1列に並ぶ。


岩泉さんと勇太郎は席を立って前の方で見る。




「「「お願いしァーす！！」」」




IH宮城県予選が今、始まった。

烏野vs常波→←渡さん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す