愛し過ぎた不機嫌(1)・・・淳太×濱田 ページ31
始まりはいつも。
何気ない日常でしかない。
俺たちの関係もまた。
ーーーーーー
「なんでこないなことせなあかんねん」
棒読みで淳太はつぶやき、ベッドサイドに立っている。
「はよ来いって！」
俺かて、こないなことしたくないわ。
・・人前では。
ベッドの向こうでこちらにレンズを向けるおじさん。
いや、カメラマン。
メイクさんやスタイリストさんや・・沢山のスタッフに囲まれて。
ほんまもんの恋人といちゃつくやなんて。
何の罰ゲームなんですか。
いや、メンバー同士付き合う方が悪いのか？
もう俺は、普通の顔してはおれんくて。
起き上がって、シャツを脱いだ。
「なんで裸やねん！」
淳太がペチっと俺の背中を叩く。
「え？淳太好きやろ？俺のハ・ダ・カ☆」
「あほっ！」
ようやく淳太が笑い、場が和む。
もう、ちゃっちゃと終わらすに限る！
布団の中で無理やりイチャつくと、俺らはやっと
スタジオという檻から釈放された。
ーーーーーー
「淳太」
もう薄暗い帰り道。
今日は淳太の家に寄る約束をしていたので、
駅から歩いてそっちに向かう。
少し先を行く淳太が、
スタジオを出てからひとことも発していないことに気付いて声をかける。
そういや二人になるとすぐに絡まる腕も、
今日は一向に伸びてこない。
「おい淳太ぁ！」
どんよりした空気を払拭したくて肩に負ぶさるように抱きつくと、
「触んな」
場が凍り付くような、
聞いたこともないひんやりした声。
驚き過ぎて声が出ない。
心臓が、
文鎮を落とされたように
どくん、と竦む。
顔を見ることもできなくて、
スーパーで買い物してくから先帰っててと小さく告げて
淳太と別れた。
ーーーーーー
淳太の家の前。
買い物はしたものの、
家に入れず立ちすくんでいた。
ドアノブに伸ばした手は、
震えてそこまで届かない。
けど、ここで目を逸らしたらあかん。
それだけはわかった。
勇気を振り絞りノブを捻る。
「淳太、ただいまっ」
完全に勢いだけで発した言葉は、
聞いたこともない騒音に掻き消される。
「淳太っ！淳太？！」
もしかして強盗にでも入られたのか。
何かが落ちて割れるような音が、次から次へと降って来る。
「淳太っ！」
真っ暗なリビングで。
顔の見えない恋人は、食器を床に投げつけていた。
「何やっとんねんっ！」
俺に気付いてんのかおらんのか、
ただ、一心不乱に。
(つづく)
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しろくま ．○(プロフ) - 大福もちこさん» 返事遅くなっちゃってすみません！ありがとうございます！！楽しみです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月23日 2時) (
レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - しろくま ．○さん» しろくまさん、リクエストありがとうございます＾＾遅くなりましたが承りました！がんばりますね〜♪ (2016年7月28日 0時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま ．○(プロフ) - 小説面白いです！いきなりですけどリクエストいいですか？のんちゃんが女体化してしげりゅせに取り合いされてるのを見てみたいです！これからも更新がんばってください！ (2016年7月13日 11時) (レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 赤兎さん» いえいえーどうもありがとうございます＾＾リクエストうれしいです。重岡さん総受ですか。む、難しいけどがんばってみまーす！！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 森村里桜さん» わぁ〜本当ですかっ嬉しいです！感想頂けるのすごくうれしい＾▽＾かなりゆっくり更新ですが、これからも楽しんで貰えるようにがんばります♪ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大福もちこ | 作成日時：2015年12月14日 0時
