抱え癖(5) ページ29
『淳太くん！近くのでかい公園の前、はよ来てっ！』
「行くで」
急いでマンションを出た。
ーーーーーー
「照史！」
公園の外から、中を覗き込む三人を見つけてそっと近付く。
「あそこ！」
小さな声で指差す方へ視線を移す。
「流星・・」
街灯でほんの少しだけ照らされた広場に、流星と見知らぬ男が向かい合って立っていた。
「あれ誰や」
目を凝らしても、フードを被っていて顔が見えない。
「あの人・・」
シゲが首を捻る。
「あの人、あん時のカメラマンちゃう？」
神ちゃんがぽん、と手の平を叩く。
「あん時？」
「ほら、流星がいつにも増してめっちゃ男前でさ、鼻血出した人おったやん！」
「あぁ！おったおった！」
「なんで・・」
疑問に思いながら見ているとその人は流星に近付こうとして。流星は後ろに後ずさる。
嫌がってる。咄嗟に身体が動いた。
「流星っ！」
みんなの制止を振り切って、流星の元へ走る。
「望・・」
「あれ、望くん」
驚く流星と、冷めた目をした男。
「あんた、流星に何してくれてんねん」
「は？何が？」
「望、あかん・・」
背中に隠した流星は俺の腕を掴んでいるけれど、小さな声は震えていた。
「こいつな、一人でなんでも抱えよんねん。せやから俺が気付いて、守ってやらなあかん」
「あぁ、恋人やから？」
「あれ、知っとったん？」
「知ってんで。いつでもバラまく用意、出来てんねんから」
いやらしく笑う。
「あ、そゆこと？」
「望、ええから・・俺・・」
今にも消え入りそうな流星の声。
「ええことないやろ」
俺の大好きな流星に、はよ戻ってもらわな困んねん。
「バラまかれて困るもん、俺らにはないから」
「ほんまぁ！ないんや？」
大袈裟に首を竦めて、ちょけた顔しやがって。
ほんまはあるような気もしないでもないけど。
こんな流星見てるよりはマシやろ。
うん。多分！
「何一人でブツブツ言うてんねん」
その小馬鹿にしたような態度、むっかつくわぁ〜。
どう懲らしめてやろうかと考えていると、男の背後に並ぶ５人のシルエット。
「暴力は好きやないけど、殺したろか？お兄さん」
淳太のキラースマイルが怖過ぎる。
「アイドルが暴力沙汰なんてええん？」
「今時のアイドルはココが違うんで。へーきやで？」
どの口が言うのか、濱ちゃんがウインクして脳を指す。
「みんな・・」
流星の声がほんの少しだけ明るくなった。
そんな気がした。
fin.
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しろくま ．○(プロフ) - 大福もちこさん» 返事遅くなっちゃってすみません！ありがとうございます！！楽しみです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月23日 2時) (
レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - しろくま ．○さん» しろくまさん、リクエストありがとうございます＾＾遅くなりましたが承りました！がんばりますね〜♪ (2016年7月28日 0時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま ．○(プロフ) - 小説面白いです！いきなりですけどリクエストいいですか？のんちゃんが女体化してしげりゅせに取り合いされてるのを見てみたいです！これからも更新がんばってください！ (2016年7月13日 11時) (レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 赤兎さん» いえいえーどうもありがとうございます＾＾リクエストうれしいです。重岡さん総受ですか。む、難しいけどがんばってみまーす！！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 森村里桜さん» わぁ〜本当ですかっ嬉しいです！感想頂けるのすごくうれしい＾▽＾かなりゆっくり更新ですが、これからも楽しんで貰えるようにがんばります♪ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大福もちこ | 作成日時：2015年12月14日 0時
