クリスマスの後で(5) ページ14
神ちゃんの言葉にぽーっとなっていると、
「俺もう行かな！」
そう言って放される手。
「そうなん？」
「ん、後はシゲに任せてあるから」
「へ？」
思わずぽかんと口を開けると、
「う〜っっもっと一緒にいたいっ！」
ぎゅっと抱きしめられ、神ちゃんの匂いがフワッと香った。
「神ちゃ〜ん小瀧〜っ！」
もっとこのまま、
そう思った時、遠くで俺たちを呼ぶ声がした。
俺の手をシゲに渡し、神ちゃんが去って行く。
俺の胸に小さな灯を残して。
ーーーーーー
「なあ・・小瀧」
「ん？何？」
いつも元気印のシゲやのに、今日はなんでか不安気に見える。
「今日俺、小瀧に聞いて欲しいことがあんねん」
そう言ってそっと俺の左手に触れるシゲの指。
「何？何でも聞くで」
「あ、あんな、」
言いかけた時、どこからか声がした。
「のんすけぇ〜！」
「えっ？誰？！」
二人して辺りを見回すと、遠くから駆けてくる人がいた。
「濱ちゃんっ！」
「そうやで！俺やで！」
キメキメのスーツをなで肩なりに着こなして
ポーズを決めてみせる。
「どうしたん？！」
「お前らこそどうしたん？
手ぇなんかつなぎよってから・・」
濱ちゃんの目が俺らの手をマジマジと見つめていた。
「えっ！あっ！やっこれはっ！」
シゲが慌てて、いつの間にか繋いでいた俺の手を離す。
「なんで離すん？もっと繋いでたかった」
「え、そうなん？ほんなら、」
もう一度シゲが手を伸ばすと、
「ちょっと待った」
横から伸びてくる濱ちゃんの手。
「え？」
「のんすけ、俺な、」
時々急に真面目な顔になる濱ちゃん。
濱ちゃんのそんなとこが俺は好きで、
その一方で不安になったりもする。
俺からいつか、離れて行ってまうような、
そんな気がして。
「何？」
「のんすけに話があって、ずっと探しててん」
「そう・・なんや・・」
話と言われて思い浮かぶのは、よくないことばかり。
彼女ができたとか、そういう話なんかな。
「のんすけ？」
思わず俯くと濱ちゃんが俺の顔を覗き込み、
シゲはまた俺の手を握る。
「あ、けどな、シゲも話あるらしいねん。そうやんな？」
「あ、そうや・・けど・・」
シゲが視線を濱ちゃんに移す。
「濱ちゃん、俺、小瀧と二人で話したいねん。
ちょっと、待っててくれへん？」
そう言うと、確認を取るように俺を見る。
なんなんやろ。
ざわつく心のまま、シゲの温もりを握り返した。
(つづく)
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しろくま ．○(プロフ) - 大福もちこさん» 返事遅くなっちゃってすみません！ありがとうございます！！楽しみです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月23日 2時) (
レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - しろくま ．○さん» しろくまさん、リクエストありがとうございます＾＾遅くなりましたが承りました！がんばりますね〜♪ (2016年7月28日 0時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま ．○(プロフ) - 小説面白いです！いきなりですけどリクエストいいですか？のんちゃんが女体化してしげりゅせに取り合いされてるのを見てみたいです！これからも更新がんばってください！ (2016年7月13日 11時) (レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 赤兎さん» いえいえーどうもありがとうございます＾＾リクエストうれしいです。重岡さん総受ですか。む、難しいけどがんばってみまーす！！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 森村里桜さん» わぁ〜本当ですかっ嬉しいです！感想頂けるのすごくうれしい＾▽＾かなりゆっくり更新ですが、これからも楽しんで貰えるようにがんばります♪ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大福もちこ | 作成日時：2015年12月14日 0時
