クリスマスの後で(3) ページ12
「え？どうしたん？照史くんは？」
「照史？さぁ？」
「うそやん、さっきまで一緒に・・」
淳太はニヤニヤしていて、どう見ても怪しい。
「ごめんごめん、あいつのんちゃんのこと独り占めしてるから俺が追い出したった」
「ええっ」
店内を見回しても、もうどこにもその姿はない。
「平気やて。こっからは俺の時間」
にっこり笑ってそんなことを言われても、
どうにも俺は照史くんが気になって仕方がない。
「なぁのんちゃん」
気もそぞろで振り向く。
「俺とやったら、いやなん？」
うるうるした目で見てくるなんて、
この人さすがやとしか言えない。
俺の扱い、ようわかっとる。
「いっ、嫌なわけないやろ？ほら、カフェオレ買うてきてん。
一緒に飲もか？」
「うん！ありがとう！」
あっという間に笑顔が戻り、
カフェオレのカップを両手で包む。
「わ、あったかいなぁ」
カップの中覗き込んだりして。
この人ほんま、わざとなのか本気なのかわからない。
そういう可愛さ、
俺の前以外では見せんといて欲しい。
「えっ！」
思わず出る声。
「何？どないしたん？」
「え、あ、いや、なんでもない・・」
呆然として口を押さえる。
淳太の可愛いとこ、俺だけが見ていたいなんて。
ちゃうちゃう。
何かの間違いや。
「のんちゃん、ついてんで？」
まごつきながら口にしたカフェオレ。
うっかり口元についていたらしい。
淳太が指で拭うと、それをペロリと舐めた。
いつもなら何してんねんと笑って終わりなのに、
なんでか今日は笑えない。
「のんちゃん？」
心臓がバクバク言って、
口から何かが飛び出てきそう。
「あ、や、えと・・」
首を傾げて指を咥えたままでいる淳太。
「俺な、のんちゃんとずっと一緒におりたい」
「は？」
真剣な眼差しのまま放たれた言葉に、戸惑いを隠せない。
「のんちゃん、俺の彼女になってくれへん？」
「は？え？は？な、何言って・・」
驚いて立ち上がると、勢いがつき過ぎたのか椅子が倒れて騒々しい音がする。
「あ、ごっ、ごめんっ」
謝ると、
「だいじょぶ？」
淳太も立ち上がって椅子を直そうと手を伸ばす。
「だっ、だいじょぶやからっ」
手が重なりそうになるのを避けようと手を引っ込め、
俺は淳太の顔も見られずに後ろを向いた。
「のんちゃん！」
淳太の声を背に、俺は走って店を出た。
しばらく走ると今度は前から。
赤髪の男が歩いてきた。
(つづく)
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しろくま ．○(プロフ) - 大福もちこさん» 返事遅くなっちゃってすみません！ありがとうございます！！楽しみです(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2016年8月23日 2時) (
レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - しろくま ．○さん» しろくまさん、リクエストありがとうございます＾＾遅くなりましたが承りました！がんばりますね〜♪ (2016年7月28日 0時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま ．○(プロフ) - 小説面白いです！いきなりですけどリクエストいいですか？のんちゃんが女体化してしげりゅせに取り合いされてるのを見てみたいです！これからも更新がんばってください！ (2016年7月13日 11時) (レス) id: 984ff39804 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 赤兎さん» いえいえーどうもありがとうございます＾＾リクエストうれしいです。重岡さん総受ですか。む、難しいけどがんばってみまーす！！ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
大福もちこ(プロフ) - 森村里桜さん» わぁ〜本当ですかっ嬉しいです！感想頂けるのすごくうれしい＾▽＾かなりゆっくり更新ですが、これからも楽しんで貰えるようにがんばります♪ (2016年4月16日 21時) (レス) id: 2b183af5c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大福もちこ | 作成日時：2015年12月14日 0時
