乙女心は複雑��（蒙恬） ページ44
「ねぇA、俺何かした？
近頃…ご無沙汰というか、避けてるでしょ。」
『え〜っと……。』
「何か理由があるのなら聞かせてくれないか。直す所があったら善処する。」
Aの顔を真正面から覗き込んで聞いてみると、罰が悪そうな顔をして俺から目を逸らす。
言おうかどうしようか、かなり迷っているようで彼女の顔は困惑の色が濃くなっている。
だいぶ間があったが意を決したようで真っ直ぐ俺を見つめて教えてくれた。
『……聞いたの。
蒙恬は色っぽくて女性として魅力的な体が好きって。』
「…………。」
Aにそう告げられて、ものすごい速さで思い出しながら考えた。
アレ？そんなこと言ったっけ？いや言うわけないぞ。
まぁそんな体も悪くないけどイヤイヤ俺にとってはAと情を交わしたいのはそんなこと問題ではなく。
というか誰に聞いたのそんなこと。
「えーと…。ようはその理由を聞いたAは自分の体型を気にして俺に見せられなかった、そんなとこ？」
『……うん。』
Aは恥ずかしそうに俯き小さく頷く。
ちょっと肩透かしを食らった気分だけどAにとってはすごく重要なことで。
ひいては俺のために思い悩んでいたんだと思うと堪らなくなり彼女をそっと抱き寄せた。
「それは多分…ずっと若い頃のことでさ、ホラ男って年上とか色っぽい人に憧れを持つ時期があるんだよ。でも大人になった今は違う。
体型なんて関係無く、Aがいいんだよ。
あぁ、でも俺はAの体が好きだよ。見るたび、触れるたびに虜になっていく。
俺はAの細くて長い指も、絹のように滑らかで白い肌も、柔らかく綺麗な丸みを帯びた、、」
『ちょ、ちょっと。分かったから…それ以上はいいよ。』
頬に赤みがかったAはこれ以上聞いていられないようで俺を制した。
でもこんなんじゃ俺が物足りないんだよね。
しっかりとAへの想いを分かってもらわないと。
俺は彼女を横抱きにし、そのまま寝台に運んだ。
初めこそ戸惑っていた彼女だが、今度こそは離したくない。
『蒙恬…。』
「今夜は寝かせてあげないからね。」
とろん、とした顔で見つめて俺の名を呼ぶのを皮切りに彼女の唇へ優しく口付けた。
ーーー
その次の日。
何はともあれ、誤解が解けて良かったよ。
「りくせ〜ん、ちょっと。」
「な、なんスか隊長、やけに威圧的なんスけど…」
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ずーみん(プロフ) - 春雷さん» 素敵な感想を頂きましてとても嬉しいかぎりです。今書いているものが完成したらまた蒙恬に着手しようと思います！たくさん読んでくださってありがとうございました！ (2021年6月16日 20時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
春雷(プロフ) - ほんと良いです！切なくなったり、色々と思ってしまいました。どの作品も文章や表現が綺麗で、ファンになりました！これからも楽しみにしています！蒙恬のお話を特にお待ちしております (2021年6月16日 14時) (レス) id: 50c46308fb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 毎日楽しみに読ませてもらってます！街で出会ってから一目惚れされて仲良くなって告白されるまでを書いていただきたいです！多いですが王賁と蒙恬と信と政をお願いします！！ (2020年11月27日 7時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 凛さん» 凛さん≫お待たせ致しました。ページが一杯になってしまったので、短編集続編の方に載せました。少々サッパリした展開で上手く書けたか分かりかねますが、書いてて楽しかったです、リクエストありがとうございました！ (2020年11月27日 1時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 有難うございます！楽しみにしています！ (2020年11月23日 18時) (レス) id: 61c2aa8520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年9月6日 2時
