乙女心は複雑�◆別慝�） ページ43
私は川のそばに座り込み、罪悪感に苛まれていた。
水を汲んでこなきゃって言った時の蒙恬の顔がすごく寂しそうで胸がキュッとなった。
今まで何度か肌を重ね、その度に本当に愛してくれているのが分かる。
それに普段からすごく優しく接してくれてる。
でも体が反応してしまい、あのまま受け入れられなかった。
いまだに陸仙の言った言葉が頭から離れない。
゛蒙恬様は色っぽく女性として魅力的な体が好き゛
ようは出ている所は出ていて、引っ込んでいる所は引っ込んでいる。
そんなところ。
でも分からないでもない。
結局のところ女性らしい体つきが好きっていうのは男性の真意だと思うもの。
新たに加入した隊員達と親睦を深めるためのお酒の席での話だったけど、嫌なことを耳にしてしまったものだ。
それから蒙恬と良い雰囲気、いわゆる男女の関係になりそうなところで陸仙の言葉が頭をよぎり、苦しい言い訳を突きつけ無理矢理その場を後にしている。
そろそろマズイかも…。
これが昨夜のこと。
俺が一人天幕でどうしたものか考えているとAが食事を持ってきた。
なんでも今日戦っている最中に集中していなかったのと、食事の時間になっても出てこない俺に対しての陸仙の計らいらしい。
しかも二つの器にうさぎの肉が入った葉物の汁物。
これは好機だ。
一緒に食事をすれば心の開示もしやすくなるかもしれない。
さすが陸仙、じィも一目置いてる男だな。
俺は努めて普通にAに接した。
「もちろん一緒に食べるよね？座って座って。」
『うん。』
向かい合って座り匙を運んで一口。
俺は本題に入らず、当たり障りのない事ばかり話した。
その間、Aはそうね、だとかフフッと笑って返すだけだ。
あぁ相変わらず食べる所作が綺麗だな。
そうだ、最初彼女のことを気にしたのは食すその姿が美しく俺の目に映ったからだ。
残さず全て綺麗に平らげる女性は良いなと思った。
あの頃はこんな関係になるとは想像も出来なかったけど。
でもAとはこれからもずっと続いていく縁なんだよ。
半分ほど食べた時。
よし、単刀直入に聞こう。
そう思い汁物の入った器を置いて咳払いを一つ。
二人の間に置いてあった盆を横へずらし、人一人分空いた所へ俺は座り直した。
とうとう本題かと察した彼女も綺麗に座り直し、膝の上に置かれた手を俺は被せるように上から置いた。
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ずーみん(プロフ) - 春雷さん» 素敵な感想を頂きましてとても嬉しいかぎりです。今書いているものが完成したらまた蒙恬に着手しようと思います！たくさん読んでくださってありがとうございました！ (2021年6月16日 20時) (
レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
春雷(プロフ) - ほんと良いです！切なくなったり、色々と思ってしまいました。どの作品も文章や表現が綺麗で、ファンになりました！これからも楽しみにしています！蒙恬のお話を特にお待ちしております (2021年6月16日 14時) (レス) id: 50c46308fb (このIDを非表示/違反報告)
とも - 毎日楽しみに読ませてもらってます！街で出会ってから一目惚れされて仲良くなって告白されるまでを書いていただきたいです！多いですが王賁と蒙恬と信と政をお願いします！！ (2020年11月27日 7時) (レス) id: 382e67ae5e (このIDを非表示/違反報告)
ずーみん(プロフ) - 凛さん» 凛さん≫お待たせ致しました。ページが一杯になってしまったので、短編集続編の方に載せました。少々サッパリした展開で上手く書けたか分かりかねますが、書いてて楽しかったです、リクエストありがとうございました！ (2020年11月27日 1時) (レス) id: 366da61a1e (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 有難うございます！楽しみにしています！ (2020年11月23日 18時) (レス) id: 61c2aa8520 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プラリネ | 作成日時：2020年9月6日 2時
