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「えっと…それでなに…かな…?」
「……いや」
ホソクオッパは相変わらず視線を落としまま
バツの悪そうな顔をして突っ立っていた。
次に彼が言葉を発するまで。
それは、1分にも1時間にも感じるような長い長い空白だった。
思えばホソクオッパと最近話すことなんてめっきりなくなっていた。
近頃は特に、何か言えばいつも怪訝な顔をされるような気がして
その上、幼い頃はあんなに温厚で明るかった兄のそんな表情が私は余計に怖かった。
困らせたくなかったし、うっとおしいと思われたくなかった。
ただそれだけなのに、それが彼にとってはずっと違和感だったのか。
それとももう彼はことの核心に気付いているのか。
私は一体、今どんな顔をしてるんだろう。
一体、どんな顔をしていればいいんだろう。
わからなくて同じように俯いた。
するとホソクオッパが私の腕をつかんで呟く。
「…俺にはできない」
「え?」
「ひとつでも間違えてしまったらもう取り返せない。
だからって…俺にはできないこんなこと…」
意味不明な言葉の羅列。
その目の焦点は未だ地面を向いていた。
「オッパ、どうしたの?」
「お前らがだいたい何をしようとしてるかなんてわかってるんだ。」
「…なんのこと」
「お前ら、どうせ見たんだろ?
…あの教典のこと。」
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ふうかい1210505956 - 今更ながら更新してほしいです (2022年2月4日 23時) (レス) @page35 id: b5861f5cf9 (このIDを非表示/違反報告)
れも - ホント今更なんですけどもう更新はないですかね… (2021年9月1日 21時) (レス) id: 44b2d7bf61 (このIDを非表示/違反報告)
annnnnnnna4(プロフ) - とても続きが気になります!更新頑張って下さい(^^) (2018年12月17日 1時) (レス) id: bb84cb866b (このIDを非表示/違反報告)
マリリン - こんな凄い話久しぶりに見ました!続きが早く読みたいです!いつ再開してくれますか? (2018年12月13日 16時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)
ジェンナ(プロフ) - レモンさん» 今からは正直キツイですすみません! (2018年4月1日 23時) (レス) id: ccdc45a3c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジェンナ | 作成日時:2016年11月14日 23時