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ジミンオッパの優しい目とポケットの中で握られた手の暖かさに

私は今までの後ろめたさを一気に手放してしまいたくなった。





そうだ。

きっと彼なら、ジョングクを救ってくれるのかもしれない。



私なんかよりずっと頼りになるし、

お兄ちゃん達の方がずっとジョングクのことをわかっている。

きっと私より彼の支えになってくれるはずだ。





…それに正直、私はもうこんな思いをずっと抱えていられる自信を失いかけていた。

毎日平気なふりを偽って良い子のふりをして

この庭から勝手に出るなどという大罪を見過ごし続けるなんて、小心者の私にはもうできっこなかった。




そしてジョングクが握ってしまったこと。


それがもし外の世界で公になるようなことがあれば

私は大切なお兄ちゃん達やここにいる人達を失ってしまう。

きっと…二度と取り返せないところに。





「…オッパ」

「うん。」

「あの…ね…」







『気をつけろよ』







だけど、ジミンオッパに口を開こうとしたその時だった。



さっきの彼の声が閃光のように私の頭を貫いたのだ。



それは、ジョングクがさっき部屋を出る前に行った何気ない言葉。




どうしてそれが妙に私の耳に残っていたのか

私はそれを悟ったような気がして急いで口をつぐんだ。





「…A?」

「…何でもない、ごめん」





ジョングクはきっとそういう意味で私にああ言ったんだ。







『ヒョン達の誰にも何も言っちゃいけないから。





あいつ等はいい人のフリして

俺たちを簡単に欺くんだから』





もしかしたらそれが

目の前のジミンオッパかもしれない。

違うなんて保証どこにもないんだ。





私は急にこの秘密に関する本当の恐怖を理解しはじめていた。





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ふうかい1210505956 - 今更ながら更新してほしいです (2022年2月4日 23時) (レス) @page35 id: b5861f5cf9 (このIDを非表示/違反報告)
れも - ホント今更なんですけどもう更新はないですかね… (2021年9月1日 21時) (レス) id: 44b2d7bf61 (このIDを非表示/違反報告)
annnnnnnna4(プロフ) - とても続きが気になります!更新頑張って下さい(^^) (2018年12月17日 1時) (レス) id: bb84cb866b (このIDを非表示/違反報告)
マリリン - こんな凄い話久しぶりに見ました!続きが早く読みたいです!いつ再開してくれますか? (2018年12月13日 16時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)
ジェンナ(プロフ) - レモンさん» 今からは正直キツイですすみません! (2018年4月1日 23時) (レス) id: ccdc45a3c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ジェンナ | 作成日時:2016年11月14日 23時

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