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NCTのチソンとリラがいた。私達は2人の後ろに並んでいて、リラは髪を纏めていたけど横顔ですぐに分かったし、チソンがヌナと言って袖を引っ張っていた。2人はカスタムが出来るアイスクリームを2つ買って奥の席に座った。帰り際メンバーたちのアイスクリームとドリンクを注文していた。私達は眺めているだけだったが、2人はまるで姉弟のようだった。
「あれ、機嫌なおった？」
『これのおかげでね』
「最初から拗ねてないってば」
ジェミンがよしよしとジェノの頭を撫でている間に、ジェミナ〜と緩い声がこっちに向かってきていた。ジェミニはこれねとアメリカーノとチョコレートのアイスクリームを渡して、ソファーの真ん中に座る。ジェノが手を引っ張ったんだけど。
「たくさん買って来たんだねえ」
「チソンイが持ちますって言ってくれてすっごくかっこよかったの」
「…チソンもそんなこと出来るようになったの？」
ジェミンがチソンに向かって行ったから、空いたところに座って距離を詰めた。最近それぞれが忙しくて、全体ともなればAに話しかけるだけで何故か順番待ちのようになる。狭いよとこっちを向いたから、軽くおでこを突いてみた。
「…なに？」
『具合悪かったんでしょ』
「…わたしロンジュニに言ったっけ？」
『隣の人の代わりに聞いてあげてるの』
「ジェノ？」
アイスを掬ったジェノの手が止まる。この2人がどうなろうが関係ないかもしれないけど、ちょっと世話を焼いたって良いと思う。それ美味しいよねと言ったAに、こくりとジェノが首を揺らした。
「好きそうだなって思ったんだよね」
「今度連れて行って」
「アイスのケーキもあるんだって」
「じゃあそれ買って食べよう、Aの部屋で」
「わたしの部屋で良いの？」
「そこじゃないと嫌」
「…ジェノってさ、」
Aがソファーから背中を離して、2人の目が合う。何故か急にこの場が静かになったのは、ヘチャンですらも話さなくなかったから。
「わたしの部屋好きだよね」
『……はい？』
「ロンジュニもそう思わない？」
『やめた、もうやめた』
「何？」
『なんでもない、それちょうだい』
Aの持っていたものを一口もらえば甘すぎて、そういえばバニララテが好きだったことを思い出す。ぽかんとジェノが口を開けている間にチョンロに呼ばれて行ってしまったから、また代わりに頭を撫でた。
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月21日 18時
