チョコミントサンデー ページ5
○CHENLE
『ヌナ！』
扉を開けたら、ストレッチをしていたヌナが顔を上げて、チョンロだ〜と笑う。ヒョンたちはまだ誰もいなくて、滑り込むように隣に座った。
「今日早いね、ご飯は食べた？」
『ヌナは食べてないだろうから一緒に食べようと思って』
「バレた？」
『それと、早くヌナに会いたかったし』
手を取って立ち上がって、少し軽くてびっくりする。可愛いねと頭を撫でられるのは小さな子供にするみたいだけど、それをやってるヌナの顔がにこにこしてるから許しちゃった。ヒョンたちは見れないでしょ、弟を可愛がるヌナの顔。
「よし、なんでも食べて良いよ」
『財布持ってるの？』
「見て、携帯の裏にカード挟んだんだ〜」
ふふん、と声が聞こえそうな顔でこっちを見ていて、メイクをしていなくても睫毛がくるりと上がっていた。昔からいるスタッフさんが僕たちを見て、仲良しだね〜とにっこり笑っているから、手を握る力を強くしてみる。
「仲良しだって、嬉しいね」
『ヌナは僕とチソンイのこと大好きだもんね』
「そうだよ、チソンイも呼ぼうか」
『仕方ないから良いよ』
「…可愛いねえ」
もしもしチソンア？と電話をして10分、パタパタ走って来たチソンにヌナが手を振って、背伸びた？とチソンを見上げていた。そういえば最近、ヌナにあんまり会えていなかったかも。
「伸びたかな？分からないけど」
「昔はヘチャニたちの方が大きかったのにね」
『ヌナもチソンより大きかったの？』
「どうだっけ？チソンイは可愛かったね」
「ヌナもずっと綺麗ですよ」
言ったのはチソンなのに段々耳が赤くなるから、ヌナが可愛い！と頬を撫でた。じっと見ていただけなのに同じことをしてくれたから、自然と頬が緩んでいく。背が伸びても、ちょっとだけ成長した気がしていても、ヌナはいつも、一歩先を歩いている気がする。
『…アイスも食べたい、ヌナのアイス』
「良いよ〜後で部屋においでね」
「ぼ、僕も！」
『ヒョンたちには内緒ね！』
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月21日 18時
