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カベルネside

あれから6時間。
未だにあの『幼女』を探している。

というか、こんな事になったのは相棒が原因。
彼奴が逆行なんかするから……。

「っち……」

あたしは何一つ返せないでいる。
恩を返したいだけなのに……!

やっぱり能無しのヘタレでしかないのか……。
そんなネガティブな思考で頭が一杯になりそうだ、という時に、彼奴の言葉がよぎった。



──『お前は俺に欠かせない奴だ』



その言葉を思い出すと、あたしは必ず赤面するのだ。不思議だな。

「これが、恋……」

何かがキュンと締まった。

あたしは負の感情で一杯になりそうだったが、なんとか勝って、やる気を出した。

「待ってな、糞餓鬼ィ」

目の前を睨んで、運転を再開する。
するとそこに、太陽を光を集めて束にしたような、優男が見えた。

「……バーボン??」

黒髪の幼女と話しているらしい。
横には眼鏡の幼児と、女子高生がいる。

「へぇ、彼奴、カフェで働いてるの」

興味が全く無かった。
それはあの幼女の顔を見るまで。

「……見つけた」

あの幼女がこちらを向いた。

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作者名:ランコ | 作成日時:2018年12月22日 15時

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