真実の愛は海の底に (ページ20)

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18話ページ20

玻璃「エース！アンタが死んだってねぇ、何も解決に
なんないんだよ！」

そう叫んで奪ったペンダントを目の前に突き出す。

玻璃「このペンダントの呪いをとく方法はただ一つ！
16の娘が真実の愛を示すことだけなの！」

エース「は、、？娘、、？」

そう。このペンダントの厄介なところは
年齢、性別に制限があることだ。

そして、真実の愛の証明方法。

それは、

玻璃「死を持って愛を示せ、か。」

いい趣味してるよ、なんて微笑んで。

玻璃「ねぇ、エースは誰への真実の愛を
示そうとしていたの？」

そう問うた。

エース「、、、愛海を、死なせる訳にはいかねぇだろ」

それが、全ての答えだった。

エースが証明しようとしていたのは、愛海への
恋心、そして。

玻璃「ねぇ、ここにデュースを連れてきたのは
自分の死を、愛海に伝えさせて忘れられないように
するためでしょう？」

叶わない愛を、永遠にするため。

ずっと違和感だった。
エースがあっさりと二人の幸せを願うことに。
本来なら巻き込む必要なんて無いはずのデュースを
連れてきたことに。

それは。

愛海「どんなに歪んでいても愛は愛なんだよね。」

そう微笑めば、諦めたようにエースが笑う。

エース「絶対忘れさせてなんかやんねぇ。
思い出になんてなってやらねぇって、思ったんだよ。」

俺を忘れて、幸せにも、不幸せにもさせてやらない。

そう言うエースの目はギラギラと光っていて
彼がどこまで行ってもヴィランであることを肌で感じた

玻璃「ねぇ、エース。」

夕日が沈み切るまで、あと数分もない。
急がないと、取り返しのつかないことになる。

私はエースに歩みより、襟元を引っ張った。