橙 ページ4
次に恋をするなら少し冷たいくらいの男がえーな。
俺のわがままもいちいち相手しないで。
けど、もし喧嘩したら次の日には花と愛の言葉をくれるような‥
桐「嫌やわそんなヤツめんどくさい」
上京してから初めて訪れた2人の家。
中「え〜いいやん。多分バラやろなぁ〜」
橙「赤なんやろうなぁ〜」
シンプルやけど生活感があってしかもオシャレなん流石やった。
桐「一体何があったん？あっちで」
橙「やぁ〜コレは言えへん！流石に内緒や」
桐「あっそ。ま、えーけどな気分転換にはなったみたいやし」
橙「うん‥‥はい、コレお土産な」
紙袋を机の上に乗せたら
桐「‥いや、手作りクッキーかい」
中「えーやん。久々やわぁ〜康二ママの手作り」
ちゃんとティーポットで紅茶が出てくるあたり淳太くんクオリティ。
中「そういえば新しい仕事はどうなん？」
橙「ん〜まぁ、居ても居なくてもえー感じ。まぁ事務とか言うといて雑用やな」
中「やりごたえないな」
橙「無いな〜」
桐「カメラマン探してたら声かけるように言うとくよ」
橙「ありがとぉ‥‥まぁ仕事もやけどさ、近くの人が幸せやと恋したなるよね」
桐「よー言うな。近くにおらんくても恋愛体質なくせに」
中「合コンやる？こっちの業界でよかったら」
橙「そーゆーのやなくて、なんかこう運命の出会いが欲しい」
桐「欲しがって手に入ったら運命やないんやない？」
橙「あ〜そうなるか、まぁこの際コンパでもえーか」
それもそれで運命よな。この広い世界の中で出会うんやから。
中「わざわざ集めんでも、周りにおる気するけどな」
橙「へ？」
桐「同居人とか」
橙「いや、しょっぴーも彼女側やし」
中「バンドメンバーとか」
橙「あ〜‥」
そう言われて頭に浮かぶスーツのオールバック。
橙「あかんよ！照くんはしょっぴーのやもん！」
桐「え、そこできてるん⁈」
橙「あー、でもちゃうんやった」
桐「どっちやねん」
中「意外やな」
橙「何が？」
桐「確かに。あーゆーイカついタイプ苦手やん。ハーフでもないし」
橙「せやから別にハーフ好きな訳やないし、俺もやし」
中「ま、弁護士やしな」
橙「ちゃうのよ！見た目とか、仕事とかやなくて中身がえーのよ！」
桐「中身がとか、お前の口から出た言葉とは思えんわ」
中「せやな〜肩書きとイケメン好きなだけやったもんな」
橙「ひどない？2人とも」
桐「いや成長したな。えーやん、いったら」
中「コラ、あんまり煽ったらあかん」
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作者名：ryo
| 作成日時：2021年10月31日 18時
