君への真実 ページ2
ある日、俺は本当の愛を知りたくなった。
＿親から虐待を受けている同級生のコネシマに連れられ、俺は寂れた公園に行った。
俺とコネシマは親からの愛が無いという共通点で仲が良くなった。
公園には錆びた鉄製のベンチ、古いブランコ、蜘蛛の巣の張った滑り台のみあった。
錆びたベンチには綺麗な女が座っとった。
今まで相手してきた女とはレベルが違う美しさやった。
その女に、コネシマは笑顔で話しかけた。
過去１ちゃうんか？あの笑顔は。
「おい！大先生も来いや！」
ニッコニコで俺に声をかけ、あの女のところへ誘導する。
まぁあの容姿の女やったら多少性格アレでもまだマシに接客ができるんやろな、なんて汚い考えで近づいた。
「やァ、美しいお嬢さん。お名前は？」
女はAと答えた。
女にしちゃ少し低めの声に少し胸が高鳴る。
今思えばこの時点で恋をしていたのかもしれん。
コネシマに嫌な顔はされたが、俺は接待モードで話を進める。
楽しく話をして段々と盛り上がって来た時、コネシマに話を遮られた。
「大先生、Aに汚い考えで近づいとんちゃうぞ。」
俺の境遇を知っているはずのコネシマは、酷く残酷で恐ろしいことを言ってくれた。
いくら汚い考えなんて無いなんて否定しようがコネシマは引かんかった。
もうどうでも良くなって、綺麗なAに汚い自身の話を聞いてくれるよう求めた。
「＿俺な、ホスクラで働いててんな。まぁ親に無理やりやらされてんねん。
どうやら俺の容姿は馬鹿な女を釣るのにもってこいらしい。
No.が上がるほど愛に対して疑問が生まれて、偽物の愛に溺れる女がキモく見えた。
こんなに汚い俺が言えた話なんかじゃ無いのにな。」
俯いて涙を流すせいで眼鏡に水滴が落ちて視界が悪くなる。
コネシマを見ると、よく言うたみたいな顔してこっちを見ていた。
Aは気持ち悪い俺に引かんで、優しく慰めてくれた。
コネシマ曰く、Aは幽霊らしいが。
俺にはAへの重い想いが生まれた。
俺から君に捧げるもんは、まごうことなき本当の愛。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レインコート | 作成日時：2024年2月18日 18時
