アズカバンの囚人、ホグワーツにて生徒やってます。【ハリポタ】 (ページ3)

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その囚人、お出掛け。ページ3

聞いたところ、今は3月だそうだ。

寒さも直に終わり、春を迎えむとする街はまだ肌寒い。

して、俺とスネイプ先生が歩くのはダイアゴン横丁というところらしい。

『すねいぷ先生ー、』

ｾﾌﾞ「…なんだ」

『俺、あんたより2つくらい爺さんだけど…先生って呼んだほうがいい？』

ｾﾌﾞ「嘘をつくな。貴様、13くらいだろう。」

『いや、魔法省にかけられた魔法で13くらいに見た目だけ戻された。』

ｾﾌﾞ「…生徒として任務を果たすつもりなら先生をつけろ。むしろ、呼んでくれなくとも良いぞ。」

微妙な間と、俺に向けられた悪態。

『え、なおさら呼ぶw』←

それが、無理に馴れ馴れしくされるより遙かに心地良いことに気付いた。

発展し、魔法使いで溢れかえる横丁に呑まれないように、スネイプ先生の服の裾を掴んでいた。

何年ぶりのお出掛けだろう。

毎日毎日、同じ牢獄を見渡してディメンターに魂を吸われることにも飽きた。慣れた。

ただ、今こうして束の間の自由を味わってしまえば

1年後の俺はアズカバンに戻りたくないと、そう嘆いて足掻くのだろうかね…。

俺は掴んでいた彼の裾がシワになるくらい、強く握りしめてしまっていた。