アズカバンの囚人、ホグワーツにて生徒やってます。【ハリポタ】 (ページ13)

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その囚人、罰。ページ13

変身術の授業には出られそうになかった。

というのも、占い学の授業を終えて北塔を発ってから俺は結構イライラしていた。

気が立っていたから授業に出ないのではなく、ハリーの監視報告を全うしようとした。

けれど、どうにも俺は明日まで外出を禁止されたのだ。スネイプ先生に。

ｾﾌﾞ「…おい、ゴミクズ。
何故、お前は外出を禁じられたか心当りはあるかね？」

俺は地下の薬品庫のイスに魔法で拘束され、スネイプ先生のお叱りを受けていた。

任務初日にして、クビ！？

俺は覚悟を決めて、答えた。

『・・・ないっす。』

スネイプ先生は少し沈黙し、信じられんと言いた気な視線を向けた。

それから怪しげな紫色の薬品を手に、拘束された俺に近づいてきた。

ｾﾌﾞ「ほう…。では教えてやらねばな。
先の授業でトレローニー教授に何をしたのだ？
お前の名を呟きながら泣いていたのだが」

紳士なスネイプ先生に感心した。

女性が一人泣いているから、気を遣って慰めたりしたいのだろうか…

一々そんなに面倒臭い事をやる意味が分からないな。

慰めてくれと頼まれてもいない癖に。

俺はだいぶ気が立っていた。先の授業での嫌気を引きずっているようだ。

『…だから、とうしたの？
俺は彼女に危害を加えていない。
ただ、"お話"していただけだよ。
途中で勝手に泣き出したトレローニー先生に詳しく事情を聞けば？』

俺は少しムキになってしまった。

スネイプ先生は黙っていた。

俺の言動に腹が立ったのは当然だろうが、それなら叱ればいいだけのこと。

まぁ、2つも年下のガキに叱られるのもたまには良いけどな。

スネイプ先生は黙って俺に薬品を投げつけた。

薬瓶が割れて、俺は頭から紫色の薬品を被った。

『痛っ！？…ちょ……何これ…』

液体が蒸発を始め、甘い香りが鼻を掠めた。

スネイプ先生は黒い笑顔を貼り付けて、俺に向けて杖を構えた。

ｾﾌﾞ「それが何か、お前なら分かるはずだ。」

昔、よく魔法薬学の試験に調合の際の注意点を記述させる問題を出題していた薬品だ。

皮肉なことだ。

俺の作った問題を片っ端から調べたらしい。

この出来映えは、間違えなく俺の出題した問題を踏まえて作ってある。

『…熱薬。』

熱薬。

効果は、対象の温度感覚のみ強化し常温でも焼けるような熱さを躯の内から感じさせる。

スネイプ先生は楽しそうに俺を眺めた。