太陽と月と星5【神谷浩史】

子役。 ページ38

『おはようございま〜……あれ、あそこ迷子？』
福「いや、子役だってよ」

嘘だろ可愛すぎる。めっちゃ監督と話してる。
ちっちゃいけどマイクどうすんだろ？

沢「ほら、中に異様に背が低いマイクあるでしょ？あれ使うみたいよ」
『へぇ〜、挨拶しに行こうかな？』
福「先輩から先に挨拶されんの怖くね？」
『子供ならまだそういうの分かんないんじゃないかなぁ？』
「あの……」
沢「おお、噂をすればだよ」
「福山さん田村さんと沢城さんですよね？今日はよろしくおねがいします。大岡康平です」

びっくりする程深いお辞儀。大人っぽすぎる。
こんなにしっかりしてる子供います？ファンになるわ今日から。

『康平くんか。よろしくね、今日親御さんとかは？』
大「一人です、むかえだけ来てくれます」
沢「え、寂しくないの？」
大「いつもそんなかんじなので……」
『そっかぁ。あ、じゃあこれ。今朝作ったマカロン。美味しいか分かんないけど、親御さんにもあげてね』
大「ありがとうございますっ」

潤が完全に親戚のおじさんの顔してる。
お金ねだられたら出すよこの人。
マカロン持ってて良かった。本来代表にあげるはずだったんだけどね！！

沢「康平くんは何歳？」
大「10才です、この4月で4年生になりました」
福「おお、いま学校でなにやってんの？」
大「運動会の練習とか……」

外野から見たら完全にたかりの構図。
アフレコ中は潤と私の間に座ってくれました。
メモとってるの覗いてきて、後でどういう意味か聞いてくるのめっちゃ可愛いよ？
意外と専門用語多いもんな。分かんないよね。

全部小声。→←黒いグルグル。

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