イザナ殿下の愛する姫2

8ーついに、対面 ページ9

Aside








一瞬不安に駆られるも、聞こえてくる会話に気がいく









A「…イザナ、様…。」








明らかに、白雪さんを蔑ろにしているのが伝わってきた








A「……………。」







でも。







白雪さんへの同情





イザナ様への苛立ち







普通なら思い浮かぶであろう、気持ちが私には浮かばなかった







ただ、苦しいくらいの鼓動が襲う







……わたしはー。






国のため、とあそこまで非情になれるだろうか






私情は通じない、王女として、






口にしてはいても、決して嘘ではない本心なのに






心のどこかが追いついていない。






A「……………。」






シイナ「…盗み見なんて、関心しないなぁ」






…え。






A「シイナ、兄様…。」

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