9話 ページ10
「A?何をしているんですか?」
しばらく外にいた私が気になったのかバーボンが店内から出てきて声をかけてきた。
「透、外で電話してたらコナンくん達とばったり遭遇してね、それで」
「話していたと?」
「うん」
「はぁ、折角Aに僕の作った美味しいハムサンド食べてもらおうって頑張ったんですから早く暖かい内に食べてください」
あ、バーボンが拗ねてる。
なにこの29歳。可愛いんですけど。
「あ、安室の兄ちゃんじゃねぇか、この姉ちゃんと知り合いなのか?それにコナンも」
子供たちの中で一番ガタイの良い男の子が私とバーボンを交互に見ながら尋ねてきた。
「あぁ、まだ紹介してなかったなそういえば、この人は伊崎Aさん」
「僕の彼女です、いっ…た」
子供たちの前で余計な事を言うバーボンの横腹にグーパンチを食らわせる。
絶対そんなに痛くないのに痛がるバーボン。
なんなの。
「透は一言多いのよいつも、ごめんね、初めまして、伊崎Aです、よろしくね」
「僕は円谷光彦です!」
「俺小嶋元太!」
「私は吉田歩美っていうの!よろしくね!Aお姉さん!」
「私は灰原哀」
哀ちゃんの声、その声聞いていると何だか落ち着く。そして同時に懐かしくなる。
私はこの声を知っている。でも何処で?
「A姉ちゃんはいつもポアロにいるの?」
「いつも、でははいけど常連にはなりつつあるかな、今まではこの町じゃない所に住んでたから」
「じゃぁ、遠距離恋愛だったって事なのかしら」
「そういう事になるね」
ほんと、なんか哀ちゃん態度も口調も大人びてるというかなんというか。
哀ちゃんと話してると志保を思い出す。
コナンくんと仲良さげに話す哀ちゃんを盗み見る。
姉の明美ちゃんとは会った時にシェリーの子供の頃の写真を見た事がある。
とてもそっくりなのだ。この少女に。
もしもコナンくんも哀ちゃんも同じ薬を飲んだとすれば哀ちゃんはシェリーの可能性が高いということになる。
これは調べてみる価値があると思う。
江戸川コナンと灰原哀という名前の小学一年生が本当に存在するのかどうかを。
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オツキミ(プロフ) - さよさん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!(^^)これからも頑張りますのでよければよろしくお願いします(^-^) (2016年7月9日 9時) (レス) id: 1e0063d84b (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - すごくハラハラする展開で毎日楽しく読ませていただいてます(^○^) 次回の更新が待ち遠しいです! 応援してますね(*^◯^*) (2016年7月8日 23時) (レス) id: 2f7d0b21a8 (このIDを非表示/違反報告)
オツキミ(プロフ) - 紅月遼さん» ご指摘ありがとうございます!!勘違いしてました(;▽;)今すぐ直します! (2016年6月23日 23時) (レス) id: 44bddecd6d (このIDを非表示/違反報告)
紅月遼(プロフ) - ポワロではなくポアロですよー、更新頑張ってください(*´ω`*) (2016年6月23日 22時) (レス) id: 6677c03935 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オツキミ | 作成日時:2016年6月18日 22時