35話 ページ36
覚悟を決め、撃鉄を引く。
すると更に張り詰める倉庫内の空気。
とても小さな音だが後ろでカチッと同じく撃鉄を引く音が聞こえた。
どうやら今日のライはライフルではなくハンドガンらしい。
「お別れ、になるかもね、シェリー」
「貴方何言ってるの、彼が貴方を撃つわけないでしょ?」
「どーだか?私が貴方を撃ってさよならっていう選択肢はないわけ?」
シェリーが微笑むのを見て引き金を引こうとしたその瞬間、倉庫内に響く私が持ってる拳銃とは別の銃声。
先ほどまで綺麗に微笑んでたシェリーの表情も驚いていたのか目を見開いていた。
私が撃った弾丸はシェリーではなく壁にめり込んでいて、もう一つの銃声の原因は私の腹部にあたり、そこからは血が溢れ出ていた。
自分でも何故まだ立ててるのか分からないしまだ痛みに関して頭が着いていけてない。
撃たれるように仕向けたのは私、だけど本能的に体がビックリしていた。
思考は何故か冷静で、慌てて物陰から飛び出してこちらに近づくコナンくんと昴さん。
ライでも慌てる事あるんだね。
そりゃそっか、自分が撃った弾丸は自分が狙った手ではなく腹部にあたったのだから。
「だから、言ったでしょ…?お別れになるかもって…」
「さっさと…トドメさしなよ、シェリー…」
そう言って私は自分の持っていたリボルバーはシェリーに渡す。
「出来るわけないじゃない!親友なんだから!」
「ははっ、面白いこと言うね、私は、親友を撃とうとしてたんだけど?」
「もう黙って、A」
「…お願いだから、早く、あなたの手で私を地獄に、落として?志保…」
どうして?シェリーは何時もそう、私がこう言うと悲しい顔をする。
今もそう。
悲しむ事なんて何も無いのに。
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オツキミ(プロフ) - さよさん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!(^^)これからも頑張りますのでよければよろしくお願いします(^-^) (2016年7月9日 9時) (レス) id: 1e0063d84b (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - すごくハラハラする展開で毎日楽しく読ませていただいてます(^○^) 次回の更新が待ち遠しいです! 応援してますね(*^◯^*) (2016年7月8日 23時) (レス) id: 2f7d0b21a8 (このIDを非表示/違反報告)
オツキミ(プロフ) - 紅月遼さん» ご指摘ありがとうございます!!勘違いしてました(;▽;)今すぐ直します! (2016年6月23日 23時) (レス) id: 44bddecd6d (このIDを非表示/違反報告)
紅月遼(プロフ) - ポワロではなくポアロですよー、更新頑張ってください(*´ω`*) (2016年6月23日 22時) (レス) id: 6677c03935 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オツキミ | 作成日時:2016年6月18日 22時