30話 ページ31
「もしもし?どちら様ですか?」
『お久しぶりですね、アリス、僕です、バーボンです』
バーボン、か。
なんだか久しぶりな気がする。
ベルツリー急行以来メールではやり取りしてたけれど電話もしてないし、会ってもいない。
気まずいまま時だけがたっていた。
「バーボン、スマホはどうしたの?」
『ちょっと今組織用のスマホが充電中でして、プライベート用を』
プライベート用って、それって大丈夫なの?
あんまり私を信用してると痛い目見るよ、この人。
きっと気づいてないんだろうな、私がバーボンの正体が公安警察の降谷零だって事に気づいてるだなんて。
いや、逆にバレてることを分かってて??
まぁ、なんでもいいや。
「それで?どうかしたの?」
『いや、あの、この前はすみませんでした、迷惑でしたよね、忘れてください、でも僕はあの言葉に嘘はないって断言できますよ』
「そんなこと、言われてもね…、忘れられないよ」
最後の方はバーボンに聞こえない程度の声量で呟いた。
私はその思いには答えられない。
『何か言いましたか?』
「ううん、何でもない…、そういえばテニスしに行ってるんだっけ?どう?」
『じつは事件が発生しましてね、先程までコナンくん達と推理をしてましたよ』
いやぁ、流石コナンくんというか新一くんというか、って感じだね…、本当によく事件に遭遇しますこと。
「それはお疲れ様、一応バーボンも探偵だもんね、私も探偵やろうかな〜」
『一応じゃなくて本当に探偵ですよ、アリスには危険過ぎます』
「それは失礼しました、ってか危ないって何、普通に組織の方が危険だと思うのだけど、あ、もうこんな時間、ベルモットと約束があるから切るね、じゃーまたね」
『えぇ、また』
最後、向こうから若干だけどコナンくんの声が聞こえた。
まさか、聞かれてた?
聞かれてもそこまでやましいやりとりはしてないから大丈夫だとは思うけれど。
電話を切った数分後、ぼーっと、外を眺めていると彼女が愛用しているバイクにまたがるベルモットの姿が見えた。
私と色違いの愛用バイク。
キッチンに置いておいた先程作った料理とワインとつまみをダイニングに持ってくる。
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オツキミ(プロフ) - さよさん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます!(^^)これからも頑張りますのでよければよろしくお願いします(^-^) (2016年7月9日 9時) (レス) id: 1e0063d84b (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - すごくハラハラする展開で毎日楽しく読ませていただいてます(^○^) 次回の更新が待ち遠しいです! 応援してますね(*^◯^*) (2016年7月8日 23時) (レス) id: 2f7d0b21a8 (このIDを非表示/違反報告)
オツキミ(プロフ) - 紅月遼さん» ご指摘ありがとうございます!!勘違いしてました(;▽;)今すぐ直します! (2016年6月23日 23時) (レス) id: 44bddecd6d (このIDを非表示/違反報告)
紅月遼(プロフ) - ポワロではなくポアロですよー、更新頑張ってください(*´ω`*) (2016年6月23日 22時) (レス) id: 6677c03935 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オツキミ | 作成日時:2016年6月18日 22時