悪魔の実？いいえ。体質です 【番外編】

ミホークの場合 ページ27

〜A〜



※冒頭は前話と同じなので飛ばします








ミホークさんは不思議な人だ


毎日、朝から晩まで本というものを読みふけっている


暇で家を探索していると、いつも着ているコートを見つけた


そうだよね。家にいる時は着ないよね。普通



とりあえず着てみた。ついでに剣も………剣……重い


持てない



ミホーク｢何をしているんだ｣


重さに耐えきれず転んだ音にミホークさんはパタンと本を閉じた


ミホーク｢はぁ……｣


そのため息が怖い


ミホーク｢かまって欲しいならそう言え｣


違うと言う前に捕まってしまった


ミホーク｢今から思う存分かまってやる｣


｢い……いいです！｣


ミホーク｢“いい”んだな｣


｢そういう意味じゃなくて……！！｣


ミホーク｢おれが本ばかり読んでいて寂しかったんだろ｣


｢そ…れはそ…うですけど……｣


ミホーク｢素直だな｣


その答えが正解だったのか小さく笑った





よかった



離して……くれない



かまってくれるならこんなに触らなくてもお話しで充分なのに



ミホーク｢おれに触られるのは嫌か？｣


｢そういう聞き方は……ズルいです｣


嫌だったらもっと本気で抵抗でもなんでもする



悪い海賊に連れて行かれそうになった私を、理由はどうであれ助けてくれた


少なくとも良い人であることに違いはない




ミホーク｢おれになりたいならこれも付けろ｣


自分の首に下げていた小さなナイフ(十字架)をかけてくれた


なりたいわけじゃなかったんだけど……まぁいいか




ミホークさんはナイフ(十字架)に口付けを落としたかと思えばそれを私の唇に押し当てた



｢っ/////｣


ミホークさんは満足そうに、今度は首や手、頬や額といった、唇以外のとこにキスを落とされた




そういうのはズルいって言ったばっかりなのに……





不思議なミホークさんは、迷いなく私の嫌なことをする人だ

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