lemon (ページ6)

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｢....はじめまして。｣

無表情でそう言ったのはジェミンとジェノと同い年くらいの子だった。この子が最近言ってたAなのか？

猫のような丸いつり上がった目がじっと見てくる。

｢俺はジェヒョン、よろしく。｣
｢どうも、はじめまして。｣
Jn｢ヒョン達、ぼくらの新しい友達なんです。｣

ジェミンとジェノに揉みくちゃにされているのに好きなようにして小説に目を落としているこの子は只者じゃないのかもしれない。

Jn｢近くない？本との距離。｣
｢目が悪いから。｣
Jh｢何読んでるの？オッパに教えて？｣
｢これです。｣

ジェヒョンはあっさり馴染んでる。俺がおかしいのか？それにしても綺麗な顔してんな、今めちゃくちゃ揉みくちゃにされてるけど。
肩より少し長い髪は全然傷んでなくて動く度に毛先がさらさらとしている。

Jm｢ヒョン、Aお腹がすいたみたいです。｣
｢全然、空いてない。この人食いしん坊過ぎやしませんか？｣
Dy｢まぁ時間も時間だから何か食うか。｣

入ったのは値段もお手頃なバーガーショップ。Aを除くみんながセットメニューを頼んだのに、Aだけシェイクだけを頼んでた。

Dy｢足りるのか、それで。育ちざかりだろ？｣
｢割と平気です。｣

俺らの視線なんて何処吹く風なのか呑気に小説を広げてシェイクを飲んでいる。マイペースにも程があるだろう。

Jm｢A、これ。｣
｢いらないよ、こんな食べれない。太る。｣
Jn｢それ自分の体見ていいなよ。｣
｢本当に食べれないって。｣

ジェヒョンは何が面白いのか傍観を決め込んでる。まぁたしかに面白いけど。

｢..帰りに吐いたら嫌でしょ。｣
Dy｢えらい極論言うなお前。｣
｢これくらい言わないと..このふたり意地でも食べさせるから。｣
Jm｢大丈夫です、何だかんだ吐いたことないんで。｣

そう言ってAの口にポテトを詰め込むジェミンは今まで見た中でいちばんいい笑顔をしてた。