君の声に恋してる JK × JK

29.連れ出してくれた夜 ページ29

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その日の夜








グクからのLINEに固まる私








グク{ 今から会えない？









あまりにも突然





その内容に私は何故か心がワクワクして









でも･･･








ごめん、うち親が厳しいから夜出れない}









テテと付き合い始めた時もそうだった






一人っ子の私はよその家と違って





本当に過保護の中の過保護で





その反動で親の反対を押し切って始めたバイト






まだ必要ないと言われ本当に少ない勤務時間だけど






時々夜に1人で帰れる新鮮さ





それだけでも少しだけ大人の階段を登った気がして・・









すると







グクからの着信









「もしもし・・」





グク「少しだけ、今からこっそり家出れないかな？」









その言葉に




私は部屋の窓から外を見る








「・・っえ、グク」









家の前にはスマホを耳に当てるグクがいて








「ちょっと待ってて、」









私はバレないように




音を立てずに家の階段を降りて







テレビの音に紛れながら忍び足で通る廊下







違う意味でドキドキしながら







軋む床に立ち止まりながらも







息を止め玄関まで到着すると






何十秒もかけて玄関ドアをゆっくりと開ける









と、その時







ワンっ！！






愛犬チミーの鳴き声がリビングの方から響いて








ガチャッ・・








私の心臓はバクバク








そっと閉まった玄関ドアに


慌てて裸足で出てきたことに気づき後悔する









するとグクが小声で







グク「靴は？笑」





「履き忘れたの、待ってて、」









もう一度中へと戻ろうとすると









グクが近づいてきて







私の目の前で蹲み込み・・









グク「いいよ裸足で、自転車の後ろに座ればいいから、」








そう言って私をおぶろうと









「重いからやだ、」




グク「いいって、」





「でも・・」









私の手を自分の肩へと強引に回して









グク「Aが重量級なのは知ってるから、笑」









軽々と持ち上げ私をおんぶしてくれるグク









「誰が重量級って？笑」








すぐにも自転車の荷台へと座らせられ









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