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「憶測でしかないですが、」
「?」
「その方はクラブのオーナーで、自分もよく知っているので、彼とどうこうっていうのはないんじゃないかな。まあ本人達じゃないので、真相はわからないですが」
「でも、すごく嫌そうでした」
「その日って、服を買ってそのまま着て行ったんですよね?」
「そうです」
「んー、たぶん心配してたんじゃないかな。その格好で出歩くのは危険だって。なので一先ず、お店に入るよう促したんだと思います」
「え、」
「威圧感がすごいので、昔から誤解されやすくて...とても優しい方ですよ」
「でも、大切な人が、メンバーも知ってるって」
「そうなの?僕は今初めてききました」
「そんな、」
「どこからの情報ですか?」
「...ナムさんはどこまで知ってますか?」
「全然知らないです」
「本人の口からじゃない以上、それが真実かどうかなんて見極められないですから」
「...」
「僕は本当に何も知らないですが、これだけは知っていてください。BTSのメンバーは、簡単に人を傷つけたりしない。もしそうだとしたら、きっとそれは愛情の裏返しでしょう。」
「っ、」
「今までたくさんメンバー間でも衝突してきました。それでもここまでやってこれたのは、全員が良くしたいという気持ちをもっているから。向かう先が同じであれば、道中ですれ違っても絶対にまた元に戻ります」
歩いていた足を止める。
振り向くと、まっすぐ私を見据えたまま、大丈夫、信じてと諭すように語りかけた。
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作者名:あぽ | 作成日時:2023年12月28日 5時